[プレイグテイル レクイエム 感想.評価]胸が張り裂ける切ない物語の終着点[ゲーム]
記事内の作品おすすめポイント要約
- 前作よりも圧倒的に美しくなったビジュアル面とネズミの物量が素晴らしい
- ステルスアクションなゲーム性も選択肢が増え、遊び易くなった
- 前作以上にダークでシリアスな物語に惹き込まれる
こんな人におすすめ!
- 胸が引き裂かれる様な切なくダークな物語に惹き込まれる人
- 前作をプレイし姉弟のその後の顛末が気になっている人
- ステルスゲー特有の緊張感を味わうのが好きな人
どんなゲームか
前作から半年。旅を続けていたアミシアとユーゴ姉弟とその仲間たち。
ユーゴの病気を治せる可能性があるという人物のいる街へと向かう一行であったが、結果としてその試みは失敗に終わってしまう。
失意の中、一縷の望みを胸にユーゴの夢に出てくるという謎の島を目指す事にしたアミシア達。
果たしてこの姉弟の旅路の果てに待ち受けている結末とは。
といった導入のステルスADV。
作品情報
2022年10月17日発売。開発元はAsobo Studio対応プラットフォームはPS5、Xbox Series X|S、Switch、PC等。
価格は8778円。
胸が張り裂けそうになる切なさの連続する物語
緊張感と選択肢の多いステルスアクション
前作よりも一層美しくなった景観と増したネズミの物量
仲間との協力要素も大幅増加
強くてニューゲーム要素
2024年1月にPSプラスのフリープレイにも選ばれていた
といった特徴がある。
プレイグテイル レクイエムの公式サイトはこちら
プレイ環境と状況
PS5版をプレイ。一通りメインストーリーをクリアし、トロコンを達成した段階での感想、評価。
前作のプレイグテイル イノセンスもクリア済み。
X(旧Twitter)でのプレイ当時の僕の感想。
昨日から #PlagueTale :Requiem 始めた
— ゲームと漫画を摂取して生きている人 (@gemaiki_aruji) May 11, 2024
前作よりも景色の綺麗さとネズミの物量がめちゃくちゃ増している気がするね
物語の展開は相変わらず酷で切ない…
戦闘の方は攻撃手段が増えてステルスパートが遊びやすくなったかも
ただ不殺かどうかでエンディング分岐とかありそうでちょっと怖いけども pic.twitter.com/qEOpdMEDni
昨日の #PlagueTale :Requiem
— ゲームと漫画を摂取して生きている人 (@gemaiki_aruji) May 13, 2024
トロコン達成
どれも難しくはなかったけど秘密の宝箱関連が微妙にバグっているっぽく、試行錯誤していたせいで結果的に時間かかっちゃった
それにしても改めて序盤をやってみると台詞回しがその後の展開を暗示させる構造になっているのは複雑な気持ちにさせられたね… pic.twitter.com/bh77ojJddi
要素毎の感想と評価
1.美しくなった景観とネズミの物量
まず、本作を遊んでいて一番に目を奪われたのは前作と比較しても圧倒的に美しくなったフィールドの景色だったな。水の表現や自然の木々の表現、遠景の美しさ等がメチャクチャ向上していて遊んでいる最中にはついつい何度も足を止めて景色に見入ってしまうほどだったな。
特に中盤辺りで訪れる島の豊かな色彩の景色は圧巻だった。
海の青さや荒々しさも、高くそびえたつ山も、自然と共に暮らす人々の営みも、全てが美しかったな。
そのためここでの探索パートでもついついそれぞれの地点に長居してしまうことが自然と増えていたね。
美しい景色が多く、ついつい見とれちゃった
昼の太陽の下の美しさとは違う、夜の絶望に満ちた中に月明かりに照らされた街や山の美しさもなんとも妖艶な感じがして好きだったな。
こちらはこちらで見とれてしまう魅力があった。
夜の闇の空気感も一層パワーアップしていたね
前作の段階でも大量のネズミ、特に辺り一面を覆いつくすような場面には恐れおののいた記憶はあるけどそれを凌駕するくらいの圧倒的質量を感じたな。
脅威であるネズミの物量も前作を凌駕していた
絶望感が凄まじかったと同時にあの場面で一気に再びこのシリーズをプレイしているんだという実感が湧きおこったな。
この辺りも続編としての正統進化具合を感じられて凄く楽しめた部分だったな。
2.選択肢の増えたステルスアクション
今作では前作に比べてステルスアクション部分も大幅に進化。やれる事が増えて圧倒的に遊びやすくなった印象だったな。
いくつかの要素は前作でもあったけど、火を消すことで敵をあえて敵をネズミに襲わせたり、草むらを燃やして敵を焼いてみたり、光源をより明るくして目くらまししながら通り抜けたり、戦略の幅自体は今作では一段と広がりを感じたね。
前作同様基本的にはステルスしながら進む
多少制限のあるネズミ操りはともかく、クロスボウに関しては最終的な強化まで到達すると凄まじく強かった。
正直これ1本あれば事足りる場面がほとんど。
アミシアも戦い慣れ、戦闘シーン自体も多め
この辺の今作における戦闘バランスについては大味に感じるか初心者やステルスゲーが苦手なプレイヤーにも優しいと取るかは人による所だとは思うけど、物語の展開的に考えてもこれ位の戦力増加はある意味で妥当な気はしないでも無い。
僕自身ステルスゲーはどちらかというと苦手な方なのでこれくらいの雑な戦い方も出来るプレイスタイルも選べるのは遊びやすかったとは正直思ったかな。
逆に言えばそれ故にどこまでテクニカルに攻略できるのかっていうプレイスタイルも映えそうな気はするし。
この辺りの遊びやすさや選べる選択肢に関する進化は個人的にはどれも面白く、瞬時にこの場面をどうやって切り抜けるか頭を回転させるのは楽しかったな。
困った時はクロスボウでゴリ押しても良いしね。
3.頼もしい仲間との協力要素で深まる絆
今作では増えた新たな仲間との協力要素も個人的には結構好きだったな。前作の段階でも何ヶ所でちょっとした協力はあったとは思うけどそれ以上に増えていて、そのおかげもあってか登場人物一人一人に愛着が湧き絆を感じられたね。
例えばソフィアのプリズムを使った移動は作中でも圧倒的な利便性。
これもある意味ではクロスボウに次ぐインフレアイテムだったとも言えるとんでもない性能。
この当時の文明レベルには詳しくないけど、今後はこのプリズムを量産すれば対ネズミにおいては怯える事は少なくなるんじゃないかと思ったり。
あと、その存在故にネタバレを避けるけどとある剣士との共闘も中々に面白かった。
これもある意味で本作のステルスゲー的なゲームシステムを覆す要素だった気もする。
ステルスゲーにも関わらず大声上げて突撃していく仲間に肝が冷えつつも何か笑っちゃった。
もちろんお馴染みのメンバーであるルカのビックリ袋も敵の誘導において王道の使い勝手でメチャクチャ使い易かったな。
上でも触れた様に中盤あたりからはユーゴの能力を使っての攻略の幅も増えたりするし、この辺りの調整も本作がいわゆる硬派なステルスゲーよりは遊びやすく感じた一因だったように思ったね。
4.何度も胸が張り裂けそうになる物語
本シリーズは物語性に重点を置いている事もあり、今作でもそれは圧倒的存在感を醸し出していたな。物語としては前作の後、半年ほどの月日が経過し、未だに旅を続けている面々といった所から始まる。
前作の段階でかなりダークでシリアスな世界観で何度となく絶望と希望を行ったり来たりしたわけなんだけど、今作はそれを遥かに凌駕する展開が待ち受けていたな。
希望を胸に訪れるラ・クーナという島
チラチラと見える希望の光に追いすがるも、一瞬にして暗闇の中に叩き落とされるこの感覚はある意味他の作品では中々味わえないレベルの仕上がりで毎回胸が張り裂けそうな気持になったな。
幼いユーゴの絞り出す言葉に胸が苦しい
結末に関しては個人的にはもう少し手心があっても良かったのかなーとは正直思う。
彼女達の物語としてはある意味完成されているとは思うけどせめて何パターンか分岐が欲しかった気はどうしてもしてしまった。
裏を返せばそれだけこの世界観や物語にのめり込んでいたとも言えるわけだけど。
登場人物に関しても今作初のキャラは全員が全員魅力的だったな。
この辺もネタバレになるから詳しくは避けるけど、途中で仲間になる剣士の生き様はなんだかんだかっこよかったし、ソフィアは本当に良い人過ぎた。
ソフィアは本当に良いキャラで大好きだったな
全体的にストーリーは切なさ全開ではあるけど非常に面白く、登場人物も良い面でも悪い面でも魅力に溢れていたのは凄く面白かったと思うね。
5.トロコンに関して
一応トロコンを達成したのでその事についても触れておく。それぞれのトロフィーの取得難易度自体は低め。
収集物関連もネットに攻略情報が多く出ているので調べながらやれば直ぐに埋まるはず。 チャプター選択の段階で取得の有無も出ているし、チャプター内でも開始地点が細分化されているのはかなり遊び易い仕様になっていたな。
いくつか引っかかるとすればスキル上げくらい。
これが意外とややこしかった。
本作では特定のステルスパートにおいてのアミシアの行動で上昇するスキルが3パターンに分かれる仕様になっている。
端的に言えば不殺かつ見つからないように行動すれば慎重スキルが、無双プレイをしていけば攻撃スキルが、中間程度のプレイスタイルだとご都合主義が上がる。
この辺りの仕様が微妙に分かりにくくて育成系のトロフィー取得は少し手間取ってしまったな。
詳しくはこちらもネットに情報が転がっているので調べてもらった方がわかりやすいけどどうやらステルスパートでの敵を倒す割合が影響しているらしい。
たまたまご都合主義を早い段階で育て終わったから良かったけどそうじゃなかったら辛かった気がする。
ちなみにスキルの成長は明らかに1周目では全て成長させるのは不可能なので2周目中盤程度まで遊ぶのは必須。
スキルの成長要素は若干ややこしい仕様
パーフェクトショットは何故か強くてニューゲームでは判定されないっぽくて悩んだ。
せっかくの2周目世界の最強アミシアが意味をなさず、しっかりと各々のエイム力が必要になる模様。
これがバグなのか仕様なのかは分からないけど、別に2周目で取れるようにしてくれても良かった気はする。
そして最大の難関だった秘密の宝箱収集のトロフィー。
本来であれば全部の箇所を回れば手に入る程度の簡単な部類のトロフィーのはずなんだけど僕の場合バグなのか仕様なのか、何ヵ所かが取れていない判定になる場所が発生して結果的に凄い時間がかかった。
まず、勘違いしていたのがこの宝箱は開けるだけではダメで作業台にアクセスする必要があるっぽい。
これのせいでより取得の有無が分かりにくくなってしまったのは僕自身の手痛い失敗だったな。
そして問題だったのがゲームを起動して一定時間プレイしているとこの判定すら無くなる点。
僕自身詳細を検証しつくした訳では無いけど、明らかに開けた作業台にアクセスしても判定が入っていないものがあり、ゲーム起動し直して再びプレイし触り直した際に判定が入った箇所がいくつかあった。
当然これに気づかなかった2周目収集では中盤付近まで取れていないことになっていて、その事がより一層どこを取得してどこを取得していないか不明になるという自体を生み出していた。
せめてこの秘密の宝箱に関してもどのチャプターで取っているかという項目さえあればここまでややこしい事にならなかった気はする。
ここまでが全体的に遊び易さに配慮していた作りだっただけにここの部分だけが絶妙に遊びにくくてどうしても気にはなってしまったな。
これが再現性があるのか環境によるものなのかは分からないけど万が一悩んでいる人がいたらチャプター毎にゲームを再起動しながら秘密の宝箱探索を開けてみるともしかしたら達成出来るようになるかもしれない。
参考までに。
6.その他システムやバグに関して
ロードは全体的にそこそこ早い。起動もチャプター開始も大体5から8秒ほどなのでかなり遊びやすかった。
逆に言えばここがイマイチだったらトロコンは早々に諦めていた可能性まである。
PS5コントローラーのギミックについてはかなり丁寧。
環境や演出における振動の使い方も丁寧で没入感高めだったし、なによりスリング使用時のトリガーの感触が凄く良かった。
決して遊び易さに直結する仕様ではないんだけど、スリングショットという扱いの難しい武器で戦っているという没入感はかなり感じられたね。
こういう物語性の高い没入感重視のゲームでもコントローラーギミックは有用性が高いということを再認識したな。
バグに関しては上で触れたもの以外には、とあるチャプターの風車関連のギミックがおかしくなっていたくらいだったかな。
おそらく本来風車の横に穴があるべき位置に動かせる台車が半分ほど埋まっていてどうにもならなくなった場面が1度だけあった。
それ以外はストーリー攻略中の場面に関して特に問題なく安定していたように思ったかな。
ここが良かった!
・美しい景観と存在感と物量を増したネズミ描写・ステルスパートが断然遊びやすくなった
・切なく、インパクトのある物語
・コントローラー関連のギミックの使い方の良さ
・仲間キャラが皆魅力的
ここが気になる!
・結末だけは分岐が欲しかった感・一部バグっぽいシステム面が引っかかる
・スキル関連の育成要素の分かりにくさ
総評
前作よりも圧倒的に進化した美しい景色やネズミの描写がとにかく凄まじかったな。 ついつい足を止めて見入ってしまう魅力があったし、ネズミへの恐怖感は前作の数倍は増した気がする。
ステルスパートも選択肢が増え遊びやすくなったのは好印象だったし、協力要素も新キャラとの絆を感じられて凄く良かった。
物語も希望と絶望の波状攻撃具合が心を揺さぶられながらも惹き付けられる魅力があって終始前のめりに楽しむことが出来たね。
仲間になる登場人物がみんな魅力的だったのも大きい。
それ故に結末にはなんとも言えない気持ちになってしまったのもまた事実だったな。
こういうエンディングは嫌いじゃないし、これはこれで完成されているとは思うけど、それでも何らかの分岐があっても良かったのかなとはどうしても思ってしまったんだよね。
ある意味それだけ感情移入できたということなんだろうけど。
ひとまず物語には区切りがついた訳だけどまだ続編の余地も残した終わり方もしているし、作品の今後には注目していきたいかな。
そんな、前作よりも遊びやすくなった胸の張り裂けるような物語が魅力の中世ダークファンタジー。
気になった方はぜひやってみて欲しい。
著者プロフィール
gemaiki
ゲーム・漫画の感想やレビューブログの運営4年目。
プレイヤー目線での素直な感想を心がけながら更新中。
ADV系作品は昔から好きで特にちびロボやギフトピアなどのラブデリック系などはお気に入り。
硬派な所ではデトロイトやダークピクチャーシリーズ、ダンガンロンパシリーズも刺さった。
最近はハンドレッドライン、なつもん、ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム辺りは最高だった。
ネタバレは極力避け、購入に悩んでいる方の背中を押し、出来るだけ初見の楽しみは奪わないレビューを心がけています。
直近に累計10万PVを超えました。感謝!
X(旧Twitter)ではプレイ中のゲームの感想などを発信中!
気軽にフォローいただけると嬉しいです!
-
[Alan Wake 2 レイクハウス 感想.評価]CONTROLとの関連が興味深い本編裏の物語[ゲーム]本編で闇の影響に沈んだブライトフォールズ。 その事件が起こる直前、FBC捜査官のキラン・エステベスはコールドロンレイクに設営されたFBCの研究施設へ足を運んでいた。 しかし訪れた研究所では誰の出迎えも無く、もぬけの殻。 何らかの問題を察知したエステベスは単身、この研究施設を預かるマーモント夫妻の元へと向かう。 果たしてこの研究施設で何が起こったのか、エステベスの身に待ち受けているものとは。 といった導入のAlan Wake 2のDLC第二弾。 -
[レインコード 感想.評価]悪趣味可愛い死に神ちゃんと事件調査や謎解きが面白い[ゲーム]とある駅の倉庫で目覚めた青年は自分が何者で何故ここにいるのかという一切の記憶を失っていた。 唯一の手がかりである超探偵招集の手紙を発見し自身がユーマという探偵である事とアマテラス急行という列車に乗らなければいけないという情報を手に入れる。 急ぎ列車に乗り込んだユーマだったが、そこで待ち構えていたのは同じく集められた超探偵たち。 さらには死に神ちゃんを名乗る謎の存在まで現れる。 そうして走り出した列車の中で探偵ユーマととある街の陰謀を巡る最初事件が幕を開ける事になる。 といった導入の推理アクションADV。 -
[ディスクロニア Episode1 感想.評価]VRの良さを活かした謎だらけのSF捜査ADV[VR]アストラム・クローズという都市では人々は拡張夢という空間の中で監察官達の尽力によってメンタルを維持されながら平和に暮らしていた。 しかし、そんなある日、長らく沈黙していた時計塔の鐘の音が鳴り響いた直後、都市の有力者であるラムファード博士が何者かによって殺害されてしまう。 犯罪率0.001%の都市に起こった犯罪。 新米監察官のハル・サイオンはその事件を解決することが出来るのか。 そしてこの都市に、博士に隠された秘密とは。 といった導入のVR捜査ゲー厶。 -
[ゼノブレイド3 感想.評価]シリーズ正統進化と集大成的なストーリーが魅力[ゲーム]ケヴェスとアグヌスの2つの国は永きに渡り戦争を続けていた。 そんな中、おくりびとであるノアはとある任務にてこの世界の真実に迫るとてつもない出会いをすることになる。 この世界の謎とは?自分たちの生きる意味とは? といった導入のRPGゲーム。 -
[返校Detention 感想.評価]似て非なる文化圏が醸し出すゾワッとする恐怖[ゲーム]目が覚めると何故か校内に取り残されてしまっていた、ウェイ・チャンティンとファン・レイシンの2人。 他の生徒や教員も全員いなくなってしまい、外は台風の影響か大荒れ。 とにかく家に帰ろうと学校から出て下山しようとするも橋は落ち、川は何故か血のように赤く染まっている。 仕方なく校内に戻り嵐をやり過ごす準備をしながら待つことにするが・・・。 といった導入のホラーゲーム。
