引用:放課後ひみつクラブ1巻より
[放課後ひみつクラブ 感想]不思議ちゃんとクールツッコミによる学園の秘密探検[漫画]
あらすじ
私立ユーカリの葉学園の新入生の猫田 悠一は不思議好きな蟻ケ崎 千歳と出会う。不思議ちゃんな言動を繰り返す彼女のことを放っておけなかった猫田くんは彼女が部長を務める放課後ひみつクラブへと加入する。
蟻ケ崎さんが見つけてくる荒唐無稽な学園の不思議を調査する二人だったが・・・。
といった感じ学園不思議コメディ漫画。
作品、作者情報
全8巻。ジャンプ+にて連載されていた。出版社は集英社。
ジャンプ+公式サイトにて第1話から3話までと最新話付近の何話かの無料試し読みも可能。
次にくるマンガ大賞2023年のwebマンガ部門7位。
現時点でのアニメ化の予定などはなし。
作者は「福島 鉄平」という方で過去に「サムライうさぎ」や「ボクらは魔法少年」などを連載していた。
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本作が面白そうだったので読み始めたけど、サムライうさぎの作者だったと知って驚き。
当時、リアルタイムで本誌で読んでいて好きだった思い出。
懐かしい。
最新刊まで読んだ段階での1巻の内容を中心とした感想で、できるだけ初見の楽しみを味わってほしいのでネタバレは極力控えた記事内容にしています。
ここが良かった!
1.学園の謎に迫る不思議展開の連続
まず、本作の大きな魅力の1つは蟻ケ崎さん発信で始まる学園の不思議を暴いていく展開がコメディチックでもありどこか不思議さも感じるというところだね。やたら学校新聞で取り上げられる野球部のこととか、校章には謎が隠されていそうとか、売れすぎな学食パンの不思議とか、とにかく学校にまつわる秘密を探ろうとしている蟻ケ崎さんの言動がコメディチックで面白おかしい。
ほとんどが実際に自分自身が学校生活を送る上で、頭の片隅に有った様な無かった様な、そんな疑問たちがスタート地点で、かなりこじつけ的だったりはするんだけど、時々鋭い観点もあったりして蟻ケ崎さんの言動から目が離せない。
1巻の段階で好きなエピソードを上げるなら学食パンのくだりが好きだったかな。
確かに食べ盛りとはいえ、学食のパンとかって結構売れ行き良いイメージ。
それをそういう角度で掘り下げてくるっていうのは結構コメディチックで面白い。
なんならあの学食のオバサンには是非もう一度登場してきてほしい位。
引用:放課後ひみつクラブ1巻より
確かに学食のパンって不思議な引力があるよね
それぞれの不思議全体が大抵はしょうもない秘密で着地するところもコメディ感強めで面白いね。
なんなら調査の道中の方がよっぽど不思議なことが巻き起こっているレベル。
最終的な蟻ケ崎さんの目的の着地点はちょっとダサいけど。
蟻ケ崎さんの着眼点とそこから巻き起こる不思議な展開やコメディ展開が非常に面白かったな。
2.二人の独特な間合いのやり取りの良さ
不思議ちゃん感全開な蟻ケ崎さんの雰囲気や言動がそもそも結構好きなんだよね。くしゃみして出た大量の鼻水を制服の袖で拭ってみたり、かなり奔放な娘。
全体的に行動は極端でポンコツ。
故に猫田くんが放っておけなくなる感じも分かる。
あと、大したことを言ってないのにやたらもったいぶった動きをしてみたりと不思議ちゃん感もそうだけど全体的にボケ感も強め。
いちいち発言のときにポーズ決めてみたりするところは可愛らしい。
特に唐突な決め台詞のヒミツ・ミッケはなんか可愛い。
微妙に語感も好き。
割と口は悪い方で、見た目の美人さやお嬢様感とはうってかわって相手のことをダニどもとか言う始末。
見た目とのギャップが凄すぎて思わず笑っちゃうレベル。
彼女自身についてはまだそれほど多くのことが明かされていないゆえにかなり多くの謎があるところも魅力的。
野球部のプロテインを勝手に食べたお返しにダンボール何箱分ものプロテインを持ってきたりするあたりお金持ちなんだろうか。
あと、異様にバイオリンが上手かったり。
タイトルの放課後ひみつクラブとやらはこの子が作っていて、部長も務めている。
そんな蟻ケ崎さんの言動を放っておけなくて行動をともにしている猫田くんの優しさや、蟻ケ崎さんの変てこで天然な発言にクールに返していく二人の関係性は微笑ましくて本作のかなり好きなところだね。 特に猫田くんの妙に芯を食ったようなクールなツッコミ好き。
引用:放課後ひみつクラブ1巻より
どっちも変だからやり取りが見ていて飽きない
蟻ケ崎さんの右腕として細々した学園の情報を調べたりとなかなかにできる男。
そのことについて羨ましがっている蟻ケ崎さんの様子は少し可愛かったり。
こういう何気ないやり取りの微笑ましさがストレス無く読めてちょうど良いんだよね。
基本的にはこの放課後ひみつクラブにおいての頭脳であり常識人側の猫田くんだけど、リモート授業中にも関わらずドラえもんを読んだことがない蟻ケ崎さんに全巻読むことを勧めてみたりするアグレッシブな一面もあったりする。
段々と影響されてきているんだろうか。
蟻ケ崎さんと行動を共にできているという段階でそもそも内在する変人感はあるんだろうか。
因みに猫田くんは学校の寮で暮らしている。
二人以外にも何人か登場人物がいてその中の1人の黒薔薇アンジェリカという風紀委員は結構お気に入りのキャラ。
痛みに異様に弱いらしくお腹をつつかれただけでもだえ苦しむほど。
放課後ひみつクラブを敵視していて勝負をふっかけてくる。
ここの蟻ケ崎との対決のくだりはバカバカしくて面白かったな。
この子の今後の活躍も期待。
3.不思議が息を吹き込まれていく展開
二人の関係性や蟻ケ崎さんの着眼点も面白いけど、個人的には本作で一番気になっている要素はこれかな。全体的に蟻ケ崎さんの不思議ちゃん的な発言から秘密調査することになるんだけど、大抵はかなり荒唐無稽な話が多い。
読者としてもそんなわけ無いだろーとか思っているんだけど、話が展開していくに連れて、荒唐無稽であったはずの秘密が少し現実になっていく展開は面白い。
特に図書館のくだりは猫田くんもそこにツッコまないけど結構衝撃だった。
あと、校内の貯水池の回のラストも謎。
完全にエピソード冒頭で言っていた蟻ケ崎さんの言う通りの状況が巻き起こっていたし。
引用:放課後ひみつクラブ1巻より
直前まではただの池だったのに。謎過ぎる
それだけでは説明がつかない気もするし。謎だ。
まだ1巻の段階だから今後どういう形に物語が展開していくのかは分からないけど、これほどまでに偶然が重なると何かしら作為的なものを感じてしまうね。
もしくは蟻ケ崎さんの言動自体が不思議な力をもっているのか。
それともそれは僕の考え過ぎでただコメディとして完結していて深い意味などないのか。
そういう意味では読者サイドも彼女たちの作り出すなんとも不思議な空気感に飲み込まれつつあるのかもしれない。
全体的に読者自身も狐につままれている様な、不思議な出来事の渦中に放り込まれたような感覚に陥るところも非常に面白い部分だね。
図書館のくだりではラストに猫田くんも何か違和感を覚えた様な素振りを見せたりするし。
今後、どういう形でこの不思議な状況の整合性が明らかになっていくのかっていうのも結構楽しみな部分だったりするね。
総評
全体的に猫田くんと蟻ケ崎さんの二人の温度差というか独特な間合いでの会話ややり取りが微笑ましくて面白かったな。あとは分かる様な分からない様な絶妙なラインの学園の不思議や謎に迫っていく展開もくだらなくて面白い。
蟻ケ崎さんの着眼点自体もユニークな部分も多数あるから、今後どういうところに目をつけていくのかは結構興味深かったりするね。
かと思えばほとんどこじつけみたいな内容だったはずの学園の秘密が明らかに現実離れした異質な要素として所々紛れ込んでくる感じも何だか不思議で面白い。
こういった要素や展開に今後なんらかの説明はあるのか、それともコメディとして飲み込むのがいいのか。
こんな風に読者自身が首をかしげる様なモワッとした読後感もほどよい感じ。
今後の展開が楽しみだね。
そんな、不思議ちゃんとクールなツッコミによる学園の秘密探検漫画。
気になった方はぜひ読んでみて欲しい。
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