虎は龍をまだ喰べない。1巻の表紙

引用:虎は龍をまだ喰べない。1巻より

[虎は龍をまだ喰べない 感想]自然の厳しさの中、肩を寄せ合い生きる虎と龍の物語[漫画]

[虎は龍をまだ喰べない 感想]自然の厳しさの中、肩を寄せ合い生きる虎と龍の物語[漫画]

記事内の作品おすすめポイント要約

  • ファンタジー寄りな自然世界での厳しさと優しさが交錯する展開に惹き込まれる

  • 虎と龍、二匹が徐々に互いを想い合っていく関係性の良さが最高

  • 龍にまつわる様々な謎や困難が立ちはだかって来る面白さ

こんな人におすすめ!

  • 龍と虎という異色のおねショタ感が刺さる人

  • 自然界の厳しさとそんな中に垣間見える優しさ暖かさに心惹かれる人

  • 龍という種族に対する様々な考え方、見方の興味深さを楽しめる人

あらすじ

弱肉強食が常の自然界。

龍と虎が対峙し攻防の末、虎は龍を捕獲、食べようとしていた。

しかし、生きたまま食べるのはやめて欲しいと懇願し少年の姿をとる龍をどうにも食べられなくなってしまった虎。

かくして虎と龍との奇妙な絆が織りなす旅が始まる。

といった導入の異種族ハートフルストーリー漫画。


作品、作者情報

2025年5月15日現在、単行本は5巻まで発売中。ハルタにて連載されている。
出版社はKADOKAWA。

コミックウォーカー公式サイトにて第1話の無料試し読みも可能。

作者は「一七八ハチ」という方で、過去に「少年の痕」を連載していた。

現状アニメ化の予定などは無し。

最新刊まで読んだ段階での1巻の内容を中心とした感想で、できるだけ初見の楽しみを味わってほしいのでネタバレは極力控えた記事内容にしています。


ここが良かった!

1.作品全体に流れる自然の厳しさ優しさ

虎と龍のやり取りの中には独特の緩く和やかな空気は流れているものの、根幹にあるテーマが自然の厳しさや捕食者、被捕食者の関係性ということもあって、要所要所では切なく厳しい展開が二人を待ち受けている。

そもそもが虎が龍を捕まえ、食べようとしたところから物語が始まる訳だしね。

その自然の厳しさ、不条理さ、種の繁栄、弱肉強食の関係性っていうのが丁寧に描かれているところが切なさもあるものの面白かったな。

結構大きな役割、バッグボーンを持つキャラですらすんなり退場してしまう展開や、異種族同士の奇妙な絆や関係性の形がいくつもあって、ある意味自然の不条理さ過酷さ、そして優しさまでも作中で表現しているとも言える。

虎と龍のある種の恋仲の様な関係性だったり、完全な主従関係、親子の様な関係だったりと様々な異種族同士の絆の形が垣間見えるところも面白い。

所々に垣間見える種の存続、繁栄に関する話もこれらの関係性と密接に関係していて、それぞれがどういった結末を迎えるのかっていうのも注目度が高い。
今ここで喰ってやると怒る虎を軽口であしらう龍

引用:虎は龍をまだ喰べない。1巻より

弱肉強食の自然界の厳しさもきちんと描かれる

そして自然の厳しさ故にメインの虎と龍、二匹の関係性が壊されてしまうかも、という緊張感が増しているのも本作の面白さを引き立たせている部分だと思ったな。

二人なりの幸せを掴んで欲しいところだけど、一体どういう風に今後の物語が進むのか。 続きを読むのが凄く楽しみなんだよね。


2.互いを想い合う二匹の関係性の良さ

メインの二匹の互いに素気無い態度を取ったりしながらもどこか愛情の深さを感じるやり取りが微笑ましく、心温まる場面が多いのが本作最大の魅力だったな。

龍のやたら上からな態度だけど微妙に虎に甘えている感じも、虎のちょっと抜けているけどなんだかんだ龍を大切に思っている感じも凄く良い。

基本龍が虎を翻弄するような発言ばっかりしているけど、段々とむしろ虎がいないと困るくらいの関係性に発展していく感じも微笑ましい。

生意気キャラが特定の人物にだけ心を開く感じっていいよね。

最初こそ食べる食べないのヒリヒリした緊張感はあったけど、段々同じ時間を過ごしていく中で雪解けしていく感じも中々に心温まるものがあったね。

今のところ、龍と虎の寿命が違うからどうにかして寿命を伸ばしたいという理由で旅を続けている。

虎の短い寿命をなんとか伸ばそうとしている龍の感じは生意気な態度と裏腹過ぎてニヤニヤしてしまうね。

生きる時間の違う二人にどんな結末が待っているのかっていうのも見どころの1つ。

1巻の中だと虎が道中で出会った雄の虎に求婚されて、それに嫉妬している龍の感じは微笑ましさマックスだったな。

他にも虎が龍に撫でて貰いたがっている場面とか、虎の姿のまま人の姿の龍と添い寝する場面とかも良かった。
龍に体を撫でられてたまらなくなってしまっている虎

引用:虎は龍をまだ喰べない。1巻より

いがみ合っていた二匹はご覧の微笑ましさに

あと単純にショタっぽい見た目の龍とお姉さん的な見た目の虎のおねショタ感は見ていて最高。

ただ見た目に反して内面的には龍の方がしっかりしているし、虎は割とポンコツ。

龍の方が実は長生きで歳上の可能性もあるけど今のところは詳細は謎。

龍は自分が龍であることをあまり好ましく思っていないらしい。

散々辛い目にあってきたのもあるんだろうけど。
なので本人的には種の繁栄とかは考えていないっぽい。

虎自身も白い虎ということもあって種族的には浮いた存在。
ゆえに森での狩りは少し苦手。
雪原だとポテンシャルを発揮する。

ちなみに龍は育ての親から碧童という名前を付けられている。
虎の方は白麗という名前があるらしい。

3.この世界における龍に関する様々な謎

この世界における龍の立場や逸話、その存在にも結構謎が多いっていうのも本作に引き込まれる理由の1つだったな。

自分たちの傲慢さ故に龍の肉を食べれば不死になれるという虚言を流布され命を狙われる羽目に。

しかし実際に食べたものが皆死んでいったという話もある。

2巻の展開的にはそういうことだし。

この辺の設定も物語の展開の1つとして上手く使われていて、ここの一連の関係性が一体どういう結末を迎えるのかも気になるところ。

そして不死身になれるという言われやその傲慢さゆえに龍は他の生物に狩られ尽くされ数を減らしたという歴史もあるらしい。

そして地表に降りられなくなり共食いしたとか。

なんとも凄惨な話。
それ故に碧童は龍という種族をあんまり快く思っていない様子。

この辺の龍にまつわる情報も断片的に語られていくので、どういう展開を見せてくるのかっていうのも楽しみなところの1つだね。
過去に龍という種族が犯したあやまちについて語られている場面

引用:虎は龍をまだ喰べない。1巻より

龍が生き辛い世界でどういう展開になるのか

他にも碧童を追う別の龍の存在が明らかになったり。

種の存続を考えるならその龍とつがいになった方が良いけど、実はその龍も碧童にとっては厄介な立場だったりして、とにかく展開から目が離せない。

あとは単純に何故生き物が人の姿になれるのか、他の種族と意思疎通が取れるのかっていうのも謎。

ちゃんと喋れないっぽい生物もいるし。

全体として世界観に謎も多く用意されていてそこがどういう形で明かされていくのかっていうのも楽しみなところだね。


総評

作品全体に漂う食うか食われるかの自然の弱肉強食さ、そんな世界で肩を寄せ合い生きる虎と龍という空気感が良かったな。

龍の生意気だけど虎に懐いている感じも、虎のなぜだか龍のことを放っておけない感じも見ていて微笑ましい。

段々と二匹の心の距離が近づいていく様には心温まりまくり。

物語の軸である龍に関する謎や不老長寿に関する問題、この二匹がどういう結末を迎えるのかは謎だけど、幸せな結末が待っていたらいいなーとは思うね。

最後に自然がどの表情を二匹に見せるのか。
怖さもあるけど、楽しみ。

あと本編の内容とは関係ない、巻末オマケの現代風の世界で展開する登場人物たちのやりとり、物語は結構好き。

こちらは自然の厳しさとかそっちのけの微笑ましいだけの内容でこれはこれで読んでいて楽しい。

実際、別の形で二匹が出会えたとして今のような関係を築けていたのだろうか。

そんな、自然の厳しさの中で肩を寄せ合い生きる虎と龍の物語が描かれる漫画。

気になった方はぜひ読んでみてほしい。
[本作を含むラブコメ・恋愛作品まとめはこちら]

[90作品以上] ラブコメ・恋愛漫画まとめ 一言感想・レビュー付き [随時更新]


著者プロフィール

gemaikiのアイコン gemaiki

ゲーム・漫画の感想やレビューブログの運営4年目。
プレイヤー目線での素直な感想を心がけながら更新中。

子供の頃から児童書のファンタジー作品は読み漁りまくっていてハリーポッターとかは鉄板で好き。
そこから鋼の錬金術師や冒険王ビィト、HUNTER×HUNTERなどを通り、最近では最果てのソルテやRTA走者はゲーム世界から帰れない、ニセモノの錬金術師などがお気に入り。

ネタバレは極力避け、購入に悩んでいる方の背中を押し、出来るだけ初見の楽しみは奪わないレビューを心がけています。

直近に累計10万PVを超えました。感謝!

当ブログ内の似たオススメ作品の記事