[魔のものたちは企てる 感想]恥辱系罠を真正面から掘り下げる斬新なファンタジー[漫画]
魔のものたちは企てる1巻の表紙

引用:魔のものたちは企てる1巻より

[魔のものたちは企てる 感想]恥辱系罠を真正面から掘り下げる斬新なファンタジー[漫画]

記事内の作品おすすめポイント要約

  • ダンジョンにおける恥辱を掘り下げるという斬新さ

  • 魔物も冒険者も一癖も二癖もあってやり取りを見ていて飽きない

  • 世界観や登場キャラのバックボーンにも惹き込まれる魅力がある

こんな人におすすめ!

  • ダンジョンと恥辱罠という組み合わせの化学反応に興味がある人

  • 登場キャラがあらゆる形で尊厳を奪われるというテーマが刺さる人

  • エロネタ、下ネタに留まらない絶妙にロジカルな内容が好きな人

あらすじ

魔王軍の中の対冒険者用の部署の1つである罠開発研究室。

そこでは憐罠卿と呼ばれるゼゼ卿とレツェが日夜冒険者に恥辱を与えそこから魔力を得るための特殊な罠の開発を行っていた。

相手の服だけを溶かすスライムだったり、良い感じに相手にからみつく触手だったり、相手を洗脳状態にする罠だったりとファンタジー系作品ではお馴染みな要素の罠たち。

しかし、そんな罠の開発も簡単に行く訳では無く困難の連続で。

と言った感じの恥辱罠開発系コメディ。

作品、作者情報

2025年8月7日現在、既刊3巻。ドラドラしゃーぷにて連載中。

カドコミにて第1話と第2話の無料試し読みも可能。


アニメ化が決定している。

原作は「加藤拓弐」という方で、現在他にも「メカニカルバディユニバース1.0」を連載中。 過去に「戦国驍刃デュラハン〜下弦の継承者〜」の作画や「ナイツ&マジック」のコミカライズを担当していた。

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作画は「ガしガし」という方で、現在は本作のみの連載。

本作は元々原作者がSNSに投稿していた作品をベースに連載形式に調整された作品。
ちなみに僕はオリジナル版は未読。

ここが良かった!

1.恥辱的な罠を掘り下げるという面白さ

まず面白かったのは本作の根幹の設定である、冒険者に恥辱を与える特殊な罠を開発、製造していくというコンセプトだね。

いわゆる成人向けのアダルトな作品でもこういう恥辱系罠の設定やバックボーンに関してはかなりご都合的というかなあなあで描写されがちな部分にあえてメスを入れてみるという視点、設定は興味深く面白かったな。

登場キャラたちが恥辱や罠について無駄とも思える程に熱く語り合っているという場面もなんともバカバカしくて思わず笑っちゃったね。

1巻段階だと割とオーソドックスなファンタジー恥辱ネタが主。
服だけを溶かすスライムの作成とか、良い感じに恥辱を与える触手だとか、洗脳、催眠関連とか。
触手が良い感じに絡みつかないと嘆くゼゼ卿とそれについて意見するレツェ

引用:魔のものたちは企てる1巻より

恥辱を与えるのも楽じゃないのが妙に面白い

服溶かしスライムの逆転の発想的な展開は面白かったな。
魔王軍サイドがそんな手を使っても良いのかっていうのは思わずレツェに同意してしまった。

でもダンジョンとかの宝箱の中身の事とか考えるとある意味魔王と冒険者はこういう風に互いに微妙にマッチポンプな関係を築き続けてきたのかもしれない。

触手も確かに塩梅を間違えると普通に殺傷能力が高くなってしまうとかも案外考えたこと無かったかもしれないな。

知能の高い生物ならともかく、ただの植物とかを上手く調整するのとかは確かに難易度高そうだし。

最終的に未完成部分も込みで利用して激アツ演出みたいに仕上げたのには笑った。
目の色が変わる魔物たちとか冒険者サイドからしたら怖すぎだろうな。

あとは強いけど際どい系防具の話とか、洗脳系の魔物の異常なこだわりとか。

全体的にファンタジー作品ではありがちな設定だけど魔物サイドは相当に苦労の末にこれらを開発してるんだなーとか考えたらやっぱり妙な面白さが込み上げてくるよね。

そういうある意味で目からウロコの落ちるエピソードが多数描かれているのは面白かったな。

ベースは恥辱を与える罠を開発するという設定なので多少アダルトな描写はあるものの、そこまで過激になりすぎない範囲に抑えているところも個人的には読み易くて丁度良かったかな。

ただ、全体的にこのテーマのみでここからどの程度掘り下げられるのかはちょっと心配。 僕が知らないだけなのかもしれないけど、恥辱系罠っていう設定だけではそこまで数も無いだろうし話を広げられなさそうな気もするし。

その辺も含めて今後どういう展開になっていくのか、どんな要素やテーマを掘り下げれあれていくのかは楽しみだね。

2.魔物も冒険者も全員個性的なのも魅力

登場するキャラクターが魔物も冒険者も皆が皆個性的かつ魅力的なのも本作の面白かった所だったな。

まずは本作のキーパーソンでもある罠開発研究室のゼゼ・シュ・ガズノォム。
通称、憐罠卿。

魔王軍がかねてから集めてきた人間の恐怖や畏怖に変わる負のエネルギー、羞恥を集めるべく日々罠の開発に勤しむ変態紳士。

世界館的には負のエネルギーから魔力が抽出出来るということらしい。

基本的な雑務は配下であるレツェに任せ、本人は開発の方に注力している事が多い。

魔王軍の中でも上層部っぽい立ち位置だけど1巻の段階では本人自身の能力や実力は謎に包まれている。
ただ、部下たちからは結構慕われている様子。

色々と決定権があるからか賄賂とかを渡しに来る魔物たちもしばしばいる。

彼のバックボーンはどういう形で今後明かされていくのかは非常に気になる所だね。

憐罠卿付きの配下であるレツェ。
割と序盤で明かされるけど、元々はサキュバスの部署で働いており、その際はレーツェと呼ばれていた。

という事はレツェは偽名なんだろうけど、本名にここまで近いのは果たして意味があるのだろうか。
という所からも漂う多少のポンコツ感。

基本的に性格は暗く、あまり他の魔物とのやり取りも少ない。
本人はサキュバス的な言動は苦手な様子だけど、衣服だけはその時の名残なのかやたらとセクシー。

笑顔を作るのが苦手らしく無理やり作った笑顔はだいぶ不気味。
そういう所は逆に可愛らしさを感じないでもない。

適正が無かったためサキュバス界隈から追い出され今のポジションにいるらしい。

頑丈なのか、憐罠卿の罠のテスターとして普段は活動している。
完成前の罠に挑むためグロッキーな目にあわされかける事もしばしば。

彼女のバックボーンも元サキュバスである事以外はあまり明かされていないので憐罠卿との出会いとかが語られる展開には期待かな。

洗脳支部のメタモワームとヒュプノアイ。
洗脳系の技術に一家言ある変態2人組。

互いに微妙に理想の洗脳像が違うため言い争う事が多い。
洗脳界隈も色々あるんだなーとかなんだか妙に納得感があったな。
地味に奥深いし熱っぽく語り合う二人の姿には妙な面白さも漂っていたね。

確かに一般作品でも洗脳って色んな描かれ方するもんな。
改めてこんなにも多岐に渡って洗脳要素のパターンがあるという事には驚かされた。

彼らの取り組みによって誕生した歪な存在、シャリーは結構可愛い。
洗脳された人の眼の表現について熱く語るヒュプノアイ

引用:魔のものたちは企てる1巻より

洗脳1つでも確かに色んなパターンがあるよね

擬態のカオスピード。
通り名から分かるように人に擬態して内側からパーティを崩壊させる系の魔物。

たまたま同行した冒険者が強すぎてギャグ展開になったのには笑った。
カオスピードの苦悩はもう少し見てみたいかも。

勇者たち冒険者サイドも様々な人物が登場。

中でも新鋭の勇者と呼ばれるメリシャは最初こそ割と普通に描かれていたのにとある装備を手に入れてから一気に変態街道を駆け抜けていく事になったのには笑ったな。

魔王軍サイドからも微妙に実験台として期待されている様子もあるし、彼女が今後どういうポジションに位置していくのかも楽しみだね。

全体的に罠の開発側から、かかる側まで様々なキャラクターが描かれていて全員が個性的かつ魅力的だったな。
そんな彼らが今後どういう相乗効果をもたらしていくのか、今後の展開にも期待だな。

3.世界観部分も気になる要素が多々ある

全体的に世界観が謎に包まれていて今後の扱いが気になる要素も多い。

まず冒険者と魔王軍はかなり敵対関係にあるっぽい。

捕らえて実験台にしたり、死にいたらしめるような事をするくらいには魔王と人類は対立している模様。

実際、魔力は恐怖や畏怖から得られるという話もあるし、それとは違った恥辱という方向性を確立しようとしている憐罠卿の行動原理は本人のバックボーンが色々と気になる所だったな。

あとは登場人物関連でも名前だけ出てきていて今後の登場が気になる存在も何人か。

例えばルクセン王国のルミナイーラ姫。

名前と姿は出てくるけど結局登場はしなかったため謎に包まれている。
ファンタジーと恥辱といったら王国の姫と言えばありがちなイメージだけどどういう風な扱いになるのかは今後の展開が気になる所。

もう一人は魔王のガルディアーク。
こちらもかなり謎に満ちた存在。

今のところやたらとごついシルエットぐらいしか明らかになっていないけど、彼が憐罠卿についてどう思っているのかも気になる所だね。
憐罠卿の作った服だけを溶かすスライム罠の事を褒めている魔王ガルディアーク

引用:魔のものたちは企てる1巻より

魔王は憐罠卿の活動の事をどう思っているのか

などなど1巻の段階では謎に満ちた存在も多く、作者の別作品も結構世界観やキャラ設定のバックボーンを作りこんでいる事も多いので今後これらの設定や世界観がどういう形で活かされていくのか、その辺りも楽しみ。

総評

ファンタジーやダンジョンものにありがちな恥辱系の罠っていう要素に真正面から向き合っていくというコンセプトが斬新で面白かったな。
大抵はおざなりでご都合主義的に描かれがちな要素にメスを入れたっていうのが個人的には興味深くて面白かった。

テーマ的に下ネタやエロ表現もあるものの今のところはそこまで過激になりすぎないところも個人的には読みやすかったかな。
逆にそういうのを強く期待すると少し肩透かしを食らうかもしれないけど。

そんな罠を開発している部署の面々も皆個性的だし、罠を食らう側の冒険者も個性的な人が多そうだし、それぞれの能力やバックボーンの掘り下げや出会った時の相乗効果なんかもどういう風に描かれるのかは楽しみだね。

あとはシンプルにこのテーマだけでどこまで走れるのかも気になる。

人の性癖の数だけパターンが作れそうだけども個人的にはそんなにネタは多くないんじゃないかとも思っちゃうし。
逆にどういう恥辱罠を今後扱っていって、走り続けられるのかっていう所には結構注目だったりするかな。

そんな、恥辱系罠を真正面から掘り下げる斬新なファンタジー。

気になった方はぜひ読んでみて欲しい。

著者プロフィール

gemaikiのアイコン gemaiki

ゲーム・漫画の感想やレビューブログの運営4年目。
プレイヤー目線での素直な感想を心がけながら更新中。

子供の頃から児童書のファンタジー作品は読み漁りまくっていてハリーポッターとかは鉄板で好き。
そこから鋼の錬金術師や冒険王ビィト、HUNTER×HUNTERなどを通り、最近では最果てのソルテやRTA走者はゲーム世界から帰れない、ニセモノの錬金術師などがお気に入り。

ネタバレは極力避け、購入に悩んでいる方の背中を押し、出来るだけ初見の楽しみは奪わないレビューを心がけています。

直近に累計10万PVを超えました。感謝!

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