[魔もりびと 感想]魔物の子供をお世話する斬新な切り口のダンジョンファンタジー[漫画]
魔もりびと1巻の表紙

引用:魔もりびと1巻より

[魔もりびと 感想]魔物の子供をお世話する斬新な切り口のダンジョンファンタジー[漫画]

あらすじ

百年前、突如として巨大な龍が出現しその体内がダンジョンとなっている世界。
そのダンジョンには富が眠ると言われ挑む冒険者たちが後を絶たなかった。

そんな中とある冒険者パーティに所属していたレンジャーでエルフのアリアリスは自らの失敗で危機に陥った挙句、毒を受けてしまい瀕死に。

再び意識を取り戻した時、パーティメンバーは一人もおらずダンジョン内に住むルモンというおじいさんの家で世話になっていた。

地上に帰るためにルモンの営む魔物の子供を預かる魔もりびとの仕事を手伝うことになったアリアリス。

はたして彼女は再び地上に帰ることが出来るのか。

といった導入の魔物の子供預かり系ファンタジー。

作品、作者情報

2024年8月05日現在、既刊5巻。ヤングキングアワーズにて連載中。


ピッコマ公式サイトにて第1話から第3話までの無料試し読みも可能。

作者は「東裏友希」という方で、現在他にも「ドラゴン養ってください」の作画を担当している。


[ドラゴン養ってください 感想]そのままの姿のドラゴンと暮らすほのぼのコメディ[漫画]


過去に「しいちゃん、あのね」等を連載していた。

ここが良かった!

1.魔物の子供を預かり世話する斬新さ

まず、本作の魔物の子供を預かりお世話するっていう設定が個人的には凄く斬新で面白かったんだよね。

ファンタジーと様々な角度やジャンルの組み合わせの作品には沢山触れてきたけど子守りという角度は今まで見たことがなかった気がする。
僕の中では意外と盲点でメチャクチャ興味津々に本作を楽しめた。

全体的な展開としてはルモンが魔物から依頼を受け、アリアリスがその子供を世話するという流れが多い。

子守りをする魔物にはお馴染みの種族も多く、それぞれ特徴がしっかりと描写され、それに対するお世話の対策が必要になるという展開も面白い。

お世話が大変という展開だけにとどまらず、時に切なく、時に心温まるエピソードなんかもあったりして凄く読み応えがあったな。

1巻だとゴーレムの子供という設定は割と衝撃的だった。
無機物の存在であるゴーレムが一体どうして・・・と思ったらなるほど納得がいったし絶妙に心温まるエピソードで好きだったな。

あとマンティコアの子供やヴィーヴルの子供には絶妙な可愛いさがあったな。
もちろん中には子供とは言え危険な魔物の子供もいるわけだけど。

そういう所も面白い。
マンティコアの子供を世話する事になり、意外と可愛いという感想を抱くアリアリス

引用:魔もりびと1巻より

可愛い魔物子供も多いけど当然危険でもある

子守りとは少し違うけど個人的には2巻のメデューサの設定は凄く面白かった。
寄生生物と最終宿主の話。
そして結末の切なさ。
全体的にインパクトがあったね。

他にも1巻ではないけどクラーケン、獏の子供なんかも登場。
どれもユニークなエピソードで面白かった。

子守り関連以外のエピソードも多く、そちらももちろん面白い。
ルモンの過去だったり、ダンジョン自体の謎やファンタジー作品らしい諸々の展開などなどこちらも角度は様々。

特に4巻辺りでは世界観部分やとある以外な登場キャラクターにまつわる重大な掘り下げが行われ物語がグイッと動き出す。

本作の終着点がどこなのかは分からないけどかなり重要な展開でここがどういうふうに着地するのかがめちゃくちゃ気になる。

全体としては子守り5割、その他5割といった感じの内容ではあるものの、どちらも非常にファンタジーものとして読み応えがあって面白く、特に子守り展開はどれも興味深くて楽しかったな。

現状はかなり続きの気になる展開にも突入し、先の展開が楽しみで仕方ないね。

2.魅力的かつ謎多き登場人物たち

世界観や設定が個人的に刺さった作品ではあるけど、もちろん登場人物たちにも魅力は満載。

まず主人公のアリアリス。
過去に消息不明になった父親をこのダンジョン内で探しているらしい。
残した手記には様々な魔物に関する情報が記載されていて、そのおかげもあって本人もかなり豊富な知識を有している。

言動としては割とポンコツだけど意外と人情味があって大好きな主人公。

冒険には向いてなさそうだけど。

徐々に魔もりびととしての成長していく感じも良いんだよね。

魔もりびとを営むルモンは強い系おじいさん。
言動のアウトロー感はともかく、こういうキャラメッチャ好き。

当初は謎だらけの人物だったけど巻数を追う毎に断片的にバックボーンは語られていく。
元々はかなりの凄腕冒険者であったことは何となく明かされる。

アリアリスとルモンと共に暮らすホブゴブリンのホップは可愛い。
ただの可愛い担当かと思いきや意外な役割があったりするのは結構熱い。

他にも蘇生屋のカズボーンや宝飾師のシグルといった様々な人物たちと出会い、絆が生まれていく展開も凄く良い。
個人的にはファーブニルとシグルの関係性は結構好き。
ファーブニルは観念によって姿を変えるという話をシグルに話すアリアリス

引用:魔もりびと1巻より

様々な出会いの中で徐々に成長するアリアリス

大体メインキャラクターはこんな感じだけど、彼ら以外にも設定上の要因もあってかダンジョン内で出会う人、異種族はかなり多い。

それぞれが魅力的な存在に描かれていて全員の活躍をもっと見ていたくなるのは読んでいて楽しかった部分だったな。

3.幕間を含め魔物の詳細設定も魅力

こういう作品にはありがちではあるけど、幕間に描かれる魔物の詳細情報やちょっとしたトピックも個人的には凄く好き。

シンプルな掘り下げもあれば、ちょっとユーモラスな角度での掘りさげとかメッチャ良い。

こういう幕間でのちょっとしたプチ情報とか掘り下げって好きなんだよね。
作品の世界観に深みが出るし。

1巻の段階だとゴーレムのイヤイヤ期とかは面白かったな。
見た目の無骨さに反して妙な可愛さがあるの良い。
幕間で描かれているゴーレムのイヤイヤ期

引用:魔もりびと1巻より

幕間のこういう小ネタとか補足情報は大好物

こういう細かい設定部分とかにも丁寧に力を入れている作品っていいよね。
大変かもしれないけど今後も細々と続けて言って欲しい要素だな。

総評

魔物の子守りを生業にする人たちの物語という設定が凄く面白かったな。
あんまり見た事のなかったファンタジー作品の切り口で斬新に感じられたね。
どの魔物の子供も愛らしさの中にやはり魔物としての危険な本質が眠っているという感じも好きだったな。

魔物子守りのエピソード以外にも龍の体内というワクワクする世界観部分やとあるキャラクターのバックボーンにまつわる話なんかにも徐々にメスが入りさらなる展開へと進み始めたり、その辺の今後も気になるところだね。

そんな、魔物の子供をお世話する斬新な切り口のダンジョンファンタジー作品。

気になった方はぜひ読んでみてほしい。


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