GhostWire:Tokyoのタイトル画面
[GhostWire:Tokyo 感想.評価]丁寧な作りこみが凄い!渋谷、怪異バトル[ゲーム]

[GhostWire:Tokyo 感想.評価]丁寧な作りこみが凄い!渋谷、怪異バトル[ゲーム]

どんなゲームか

暁人は渋谷のスクランブル交差点でバイク事故を起こしてしまい死にかける。

しかし、そこに偶然居合わせたKKと呼ばれる人物の魂が取り憑く事で一命をとりとめる。

安心したのも束の間、怪しげな霧のせいで次々に姿を消す渋谷の人々。
この問題を解決するために体を寄越せというKK。一体渋谷で何が起こっているのか・・・。

といった導入のホラーアクションFPSオープンワールドゲーム。

作品情報

2022年3月25日発売。Tango Gameworksによる開発。

対応プラットフォームはPS5、Xbox Series X|S、Steam。

定価は8778円(税込み)。



陰陽師をモチーフにした戦闘スタイルが特徴で風や水、火のそれぞれ属性毎に異なる能力の攻撃を使って戦う。それ以外にも弓を使った戦闘や札を使った攻撃を行う事も出来る。

また渋谷の街をアレンジしたオープンワールドも特徴の一つで、ネオン輝く繁華街から陰鬱な雰囲気の漂う住宅街、はては森の中、駅の地下等、一つの街を舞台にしているとは思えない程、多くのロケーションが存在する。

敵のデザインも妖怪や都市伝説をベースにした個性的な怪異が登場し、街中を闊歩している。

2023年4月には無料大型アップデート「蜘蛛の糸」も配信された

といった特徴がある。

GhostWire:Tokyoの公式サイトはこちら


本作のwikipediaページはこちら



プレイ環境と状況

今回僕がプレイしたのはPS5版。

本編クリア後、収集物等も全て集め、トロコンした上での評価、感想。
プレイ時間は25時間前後。

前日譚にあたるGhostWire:Tokyo – Preludeもクリア済み。


[追記]
2023年4月に追加された「蜘蛛の糸」の大型無料アップデートを一通りクリア、トロコンして感想を書いたのでこちらも併せてどうぞ。


→ [GhostWire:Tokyo 蜘蛛の糸 感想.評価]このクオリティの追加が無料という衝撃[ゲーム]


X(旧Twitter)でのプレイ当時の僕の感想。



要素毎の感想と評価

1. 大味ではあるがカッコイイ戦闘

多少敵の数、硬さに圧倒される部分もあるものの総合的には爽快感もあって戦闘は楽しかった。

ただ、若干の物足りなさとかはあって、欲を言えばもうちょっと色んな攻撃パターンとかあっても面白いだろうなーとは思ったかな。

敵の動きの方がよっぽど多彩だった気さえする。

とは言うものの陰陽師っぽい戦闘スタイルとかはメチャクチャ格好良くて個人的にはかなり好き。

意外とこういう戦闘スタイルのアクションゲームって今まで無かったような気がする。

軽く戦闘システムについて触れておくと風属性は連射。水属性は近接寄り。火属性は高火力と爆破。 みたいにそれぞれの属性に応じて攻撃パターンのバリエーションが分かれているのは理解しやすくて遊びやすさを感じたね。

攻撃を連続で当てる事で相手のコアが露出して一撃で倒せるようになるっていうのも結構爽快。

この辺はステータス画面でスキルを振ることでコアの露出時間の長さが伸びたり、怪異を一撃で倒す速度が上がったりする。

4,5体とかまとめて攻撃してコア露出からの一撃はメチャクチャ気持ち良い。

他にもストーリーを少し進めるとKKとの共鳴っていう技も出てきて発動するとかなり戦闘が楽になる。

こういう爽快感が増す要素が多くて戦闘に関するストレスは少なめ。
強力な炎の技を敵怪異に放つ主人公の暁人

大味ではあるものの壮快感ある戦闘は楽しい

ただ、ストーリーの進行上、仕方がない事とはいえKK抜きの戦闘になったときに暁人が弓と札でしか戦えないのは結構不便だった。

もうちょっと弓の方にも戦い方のバリエーションがあっても良かったのになーとは思ったな。
基本チャージするか普通に撃つかの選択肢しかないし。

一応、札という攻撃の選択肢もあってこれが結構強かったりするんだけど、一枚一枚が結構な値段するので連発出来ないっていう不便さはある。

何点か不満を感じる部分はあるものの、敵の硬さに関してはキッチリレベルを上げてスキル振ったり、装備品の数珠をしっかり揃えていれば苦戦するような事は無かったかな。

ただ、敵の攻撃力は高めに設定されているので結構ガードをキッチリ決めないといけないのと回復アイテムはいっぱい持っていないとキツイっていうのはあった。

この辺の戦闘への調整は若干大味な感じはしたね。

戦闘スタイルやエフェクトがカッコイイだけに惜しいなーって印象。

でも、この辺はホラー感を薄めさせるために敢えて爽快感重視で複雑さを少なくしている可能性もあるので単純に評価するのは難しい所かなーとも思う。

実際戦闘以外の他の要素でも敢えてホラー感を薄めさせて間口を広げている感じの工夫が随所に見られる。

これはある意味面白い試みな気がしたね。

なんにせよ陰陽師的な攻撃スタイルと爽快感は本作の大きな魅力の1つではあるだろうね。


2. 渋谷という土地の良さが溢れるマップ

戦闘の爽快感も楽しいんだけどなによりも本作はとにかくマップの作り込みが素晴らしいと個人的には思う。

本作は一応渋谷の街をモチーフにしているらしいんだけど、とにかく密度が凄い。

ロケーションも1つの街を舞台にしているにしては様々で駅近くの繁華街や大きな商業施設、アパートや一軒家が立ち並ぶ住宅地、薄暗く不気味な森などなどがあって改めて渋谷っていうのは色々な表情を持っていて面白い街だなーって感じた。

更にこういった地表の建築物だけじゃなく、それぞれの屋上や駅の地下にもアクセスすることが出来て、そういった高低差での密度ガ高いっていうのも魅力の1つだったね。

渋谷の高いビルの上に登って見る景色は絶景だし、地下街や地下鉄のホームとかの閉塞感ある感じもたまらない。
高層ビルが立ち並ぶ中、ポツンと存在する寂れた一軒家

高層ビルの間に寂れた民家メッチャ良い雰囲気

始めた当初は1つの街を舞台にしているっていう事もあってちょっと狭いんじゃないのかと不安だったけど、クリアした後に振り返ってみるとマップ全体の広さも丁度いいサイズ感だったと思う。

個人的にはもっと探索したいなーって思ったけど、基本の移動が歩きだったり現実の街をモチーフにしているっていうのも考えると打倒なラインなのかなって感じ。

移動に関してはファストトラベルでワープできる場所も細かく設置されているし、ロードもかなり早いのでこの辺で不便を感じる事は無かったように思う。
序盤の殆どが霧に覆われているマップ画面

序盤のマップ。この10倍は広い

そして、特にマップの作り込みで凄さを感じたのは細々したモノへの拘り。

中でも何気なく立っている掲示板とかに貼られている紙やお知らせなんかも細かく文章が書かれている所なんかはメチャクチャ感動した。

大抵のゲームでは紙は貼ってあるけどせいぜいが、お知らせとかのタイトルが見える程度で後はぼやかされていて内容までは読めないってパターンが多いのに対して、本当に一枚一枚の掲示物が細部に至るまで内容が書かれていてゲームの世界に没入している感じが半端じゃない。

こういうリアリティや没入感を大事にしているところはかなり嬉しかったね。
細かい内容までが記載されているゲーム内の掲示物

掲示物が街中のいたる所にある。凄く良い

他にも店の名前や看板、ガシャポンなんかの小物類に至るまで小ネタが盛り込まれていて街をブラブラ散策しているだけでとてつもなく楽しい。

歩くたびに色々な発見がある。

こういう遊び心が満載のゲームって物凄く楽しいんだよね。

後、地味に能力アップのためにお地蔵さん探すっていうのもある意味斬新で面白い。

現実の日常生活ではお地蔵さん見かけるとちょっと不気味さが勝ってしまって、言い方は悪いけどマイナスな感情を抱いてしまいがちな所があったんだけど、本作をプレイすると思わず駆け寄りたくなるくらい有り難い存在へとかなり見方が変わって来る。

こういう要素も不思議な感覚で面白いんだよね。

他にも街中で見かける怪異たちがやんわりとした生活感みたいなモノを持っているのも面白い。

単純に敵として徘徊しているっていうだけじゃなくて、例えばガシャポンの前でたむろしていたり、集まって何かを楽しげに話している風だったり、トイレで鏡を眺めていたり、と色んな姿を見せてくれるのはかなり良かった。

不気味でありつつもどこかユーモラスな感じもしてこういう所も本作はホラー感を敢えて薄めている感じがして面白い配慮だなって思うな。

勿論普通に鳥肌が立つような怪異が眼の前を横切るパターンもあったりするけどね。
ガシャポンの前でたむろしている学生服姿の怪異

こういう怪異にも生活感ある感じも好き

作り込み部分の楽しさはまだ他にもあって、街中に落っこちている収集物関連も小ネタを入れ込んできたりしていて結構面白い。

同じ開発元のサイコブレイクの小ネタとか、ベセスダのフォールアウト的な小ネタとか結構ネタ感あるのも個人的には結構好き。

収集物の説明文も中々に凝っていて、設置場所もなんだか物語性を感じさせるモノが多く、色々と想像力を働かさせられる感じも凄く良い。
個室トイレの中、上下の服が倒れた人の形に残っていて背中には包丁が突き立てられている

トイレ、背中に刺さる包丁。ストーリー性ある

収取物集め自体は、作中のお助け要素の1つでもある猫又やお賽銭で場所知れたりして補助が手厚いから集めるのが苦じゃないのも好印象。

とにかく街を含めた作り込みが半端じゃなくて常に圧倒されていたね。

細部に神は宿るというけど正にその言葉が似合う作品だった様に思うな。


3. 熱いストーリー、雰囲気の良いサブクエ

ストーリーの流れは割と王道で駆け足な感じ。
危機的状況からの脱出といった感じの流れ。

正直言うと全体的に街の探索が楽しすぎちゃってストーリーの事なんてどうでもよくなっちゃう部分もあったりして、逆にこれ位のコンパクトさが丁度良かったりするのかもなーとも思う。

物足りないストーリーとかは続編とか出せばいいんだろうしね。

ちなみにストーリーの内容自体はバディモノに有りがちな展開ではあると思う。

勿論ストーリーが全く面白くなかった訳では無くて、最後の方の怒涛の展開、ラストシーン、この辺は王道と分かっていてもウルっときてしまうような良いシーンの連続だった。

この辺は多少サイコブレイク2に通じるモノがあったかも。
ムービーシーンにて、感情が高ぶり叫ぶ主人公の暁人

二人が熱くてこっちもつられる。良い関係性

全体的な接点は少ないものの、登場人物は個人的にかなり好きな奴が多い。

主人公の暁人と相棒のKKとやり取りも勿論好きだし、人嫌いでテープレコーダーに録音した音声でしか喋らないエドもなんか印象に残るような良いキャラしている。

時々助け舟を出してくれる凛子とかもかなりいい奴だし。

特にKKは共鳴っていう大技を出したときのトドメの声が暁人とハモるっていう演出とか中々グッときたね。

現状本編に直接絡んでこないキャラもいる中で今後シリーズ続けるならどういう形で出していくのか、とかも結構楽しみな所。

メインストーリー以外のサブクエも意外と充実している。

サブクエもメインストーリー同様に1つ1つは割とコンパクトだけど、モノによっては中々ぶっ飛んでいて笑えたり、背筋が寒くなるようなしっかりとホラー感あるものまで多種多様な内容。

中でも都市伝説モチーフのモノは特に良かったね。

個人的に一番好きだったのは、きさらぎ駅のサブクエ。

導入から段々とこの世とは思えない場所に誘われている感じがかなり面白かったし恐ろしかった。

後、好きだったのは心霊配信者みたいなサブクエ。

何か笑える展開でニヤニヤしていたらちょっとゾワッとするような表現もあったりしてその落差がとても良かったね。

どのサブクエも面白くて、まだまだ色んな妖怪とか都市伝説とか出てきて欲しいなーって思うくらい全体が楽しかった。
サブクエストにて、きさらぎ駅という異空間に連れてこられた暁人

きさらぎ駅モチーフの話。不気味で良かった

妖怪関連のサブクエも結構面白いけど、妖怪のデザインが可愛いっていうのもあって多少不気味さはあるもののホラー感はそこまで感じなかった。

特にぬりかべや座敷わらしは普通に可愛くて恐怖感は皆無だったし。

こういう所も敢えてホラー感を薄めさせているように感じた所だね。

ただ妖怪関連のサブクエに関してはもっと妖怪とのバトルとかあっても面白かったんじゃないかなーって思う。

収集物を見る辺り、色々事情があって削除された妖怪とかもいそうな感じ。

その辺の制作秘話みたいなのも聞いてみたかったりするね。
仏壇の前で空中に浮かぶオカッパ和服の座敷童

妖怪随一の可愛さを誇る座敷童

4. 独特な不気味さの怪異のデザイン

ホラーゲームでありつつ本作は割と怖いものが苦手な人でもとっつきやすい様に工夫はされているとは思うんだけど、中にはゾワッとするようなデザインの怪異も多数いて個人的には凄く良かったと思う。

特にテケテケと赤い口裂け女みたいな奴は大分怖かった。

上でもやんわり書いたけど街中で急に遭遇したときの恐怖ったら無かったね。

後は逃げ道の無い閉鎖的な場所で戦いになったりするのも恐ろしかった。

勿論、何度も遭遇しているうちにこっちのレベルが上がって比較的サクサク倒せるようになるのでプレイ不可能に感じるほどの恐怖は無いかなって思う。

ただ、段々慣れていくとはいってもこちらの攻撃に怯まず一直線に向かってくるのには、流石にヒェェとはなる。
こちらの首を片手で持ち上げながら巨大なハサミで今にも襲おうとしているマスク姿の大女

初めて襲われた時はチビるかと思った・・・

妖怪とかもこんな感じでもっと不気味でも良いのにとは思ったけど恐らくあんまりにもホラーに寄せすぎると売上が伸びないって事を懸念したのか、割とデザインが可愛らしいというか控えめな印象。

ホラーゲーってあんまり売れないらしいもんなー。
怖いから動画見るだけで良いっていう人が多いらしいね。

そういう意味でもこの作品は色々と工夫を凝らしたりかなり繊細な仕事の積み重ねで出来ているんだろうなーって感じる。


5. PS5ならではの特徴とバグについて

PS5って事に関していくつか書いておく。

コントローラーまわりの動作に関してはハプティクスフィードバックや振動はかなり繊細に作られていた印象。

個人的にはメニュー画面の時とかのコントローラーの芯の部分がグッと震える感じが結構好き。

雨降ったりすると振動するのとかもかなり良かった。

それとお金を手に入れたときのチャリチャリみたいな振動も結構感動した。

こういう細かい所に拘っている感じ凄く良いよね。

アダプティブトリガーも丁度いい感じに作られていると思う。

操作を邪魔するほどでもなく、かといって没入感がなくなるわけでもないベストな感じ。

この辺は最近のPS5のゲームでは割と標準搭載感ある。
没入感は高まってはいたけど特に真新しさは感じなかったかも。

ロードはかなり早い。

PS5だからなのかそういう設計なのかは判断つかないけれど、メインメニューから開始まで3秒かかるか掛からないか、ファストトラベルも室内への移動も大体これ以下。

控えめに言っても爆速だと思う。

なので収集物集めにあちこち走り回ったりするのも、トロコンの為に大凶狙ってセーブとロードを繰り返すのもそこまで苦に感じなかったかな。

逆に言えば旧世代機やHDDだったらと思うとゾッするかも。

バグについて。
一回だけ腕が何故か上に分離して判定がバグった事があったけど、ロードし直したら普通に戻った。 なんかシュールでフフってなった。

後は繁華街付近だと若干音割れすることがあったくらいでそれほど大きなバグには出会わなかった気がする。

結構密度の高いオープンワールド的なゲームデザインで物量も多いのにこのバグの少なさや挙動の安定感は素直に凄いと思ったな。
両腕だけが分離して視点よりも上にあがっていくバグの場面

両腕が分離して空中へ。面白系のバグはマシ

ここが良かった!

・街や収集物の細かい作りこみが素晴らしい

・ゾッとする様な不気味な怪異のデザイン

・バディ感溢れるKKと暁人のやり取り

・ホラーゲームではあるものの、それを感じさせない工夫の一つ一つ


ここが気になる!

・若干気になる戦闘面の大味さ

・渋谷全域の幽霊を集めるのが少し面倒

・妖怪関連のイベントが若干薄味


総評

全体的に敢えてホラーゲーム感を薄くさせて間口を広げているのかな?っていう印象。

怖がりな人でもプレイ出来そうな感じは結構した気がする。
戦闘も多少大味ではあるものの爽快感があって怪異と戦う事への恐怖も結構薄れていたし。

そして、なによりも街を含めた細かい作りこみが本当に素晴らしかった。

是非他の都市でもこの感じでやってみたいなーって思う。
製作者からしたら大変なんだろうけどね。

気になる所も無いわけじゃないけど、新規IPとしてはとてつもないポテンシャルを秘めた作品だったと思う。

この素材を活かして2,3作と続いていったらとんでもない大作が生み出されそうな予感がしていて今からワクワクして仕方ない。

ちなみにトロコンもそれほど難しくなく、僕自身25時間前後で取ることが出来た。
こういうコンパクトさも個人的には高評価な点。

もっとボリュームがあってもいいとも思うけど、冗長になってしまう位ならこれくらいの潔さは逆に評価できるとも思う。

ちなみに、前日譚にあたるGhostWire:Tokyo – Preludeも無料配信されている。
こちらは本編とは違いノベルゲーよりのシステム。

こっちをプレイすることで多少KKとその仲間達の関係性の補完が出来る。
とはいえ、これをプレイしても結構関係性とかに謎は多かったりするんだけどね。

ともかく、全体的に丁寧な作りこみが伺えるホラーアクションなオープンワールド作品。
気になった方は是非プレイしてみて欲しい。



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