Kingdom Come: Deliverance IIのタイトル画面
[Kingdom Come: Deliverance II 感想.評価]中世でのドラマチックな物語が魅力[ゲーム]

[Kingdom Come: Deliverance II 感想.評価]中世でのドラマチックな物語が魅力[ゲーム]

どんなゲームか

前作のラストにてとある密書を届けるべくカポン卿とその配下と共にトロスキー地方へと向かったヘンリー。

久々の遠征に浮かれていたカポン卿は任務を終えたあとのことばかりを口にする浮かれ様で、付近から丸見えの池のほとりにて野営をすることに。

ヘンリーを伴って水浴びへと出かけたカポン卿は付近で聞こえた女性の声に気を取られ、その間に自分たちの野営が野盗によって襲われ部下が壊滅していることに気がつく。

結果的に野盗から何とか逃走した二人だったが、かなりの重症を負ってしまい、辺境に住む薬草師の元へと身を寄せることに。

大切な密書や部下を失ってしまった二人は果たして本来の任務をこなすことができるのか、そしてヘンリーの復讐の結末とは。

といった導入の中世ヨーロッパ系オープンワールドの正統続編。

作品情報

2025年2月5日発売。開発元はWarhorse Studios。

対応プラットフォームはPS5、Xbox Series X|S、Steam版などのPC。
価格は7590円。

前作同様、綿密な時代考証共に描かれる中世ヨーロッパの世界

鍛冶屋や薬を作る錬金などの要素の作り込みの高さ

前作よりも遊び易くなった戦闘

美しい緑や岩上の城といったロケーションの数々

選択によって様々なプレイスタイルを楽しめる自由度の高さ

前作から地続きのドラマチックなヘンリー復讐の物語

歩けば何かしらのイベントが発生する豊富なサブクエスト

といった特徴がある。

Kingdom Come: Deliverance II公式サイトはこちら

プレイ環境と状況

PS5版をPS5proにてプレイ。

メイン武器は重武器の片手斧を使用、基本的なプレイスタイルは善人寄り。

一通りメインストーリーをクリアし、マップ上繰り返し以外のサブクエストを全て完了した段階での感想、評価。

ちなみに前作はメインストーリーを一通りクリア済み。
DLCは当時の記憶が曖昧なので未プレイのはず。

[追記]
2025年に諸々配信されたDLCも全てクリアして感想を書いたので併せて参考までに。

→ [Kingdom Come: Deliverance II DLC 感想.評価]本編要素や世界観の魅力的な拡張[ゲーム]

X(旧Twitter)でのプレイ当時の僕の感想。

要素毎の感想と評価

1.リアリティ高めに表現される中世世界

まず、全体的に当時の時代背景がしっかりと再現され、リアリティ高くゲームとして落とし込んでいるところが面白かったな。

例えば時々水浴びして体を清潔にしないと異臭で怒られるとか、服に着いた返り血を綺麗にしないとダメとか。
決闘で物事を解決したり、娯楽が少ないからか直ぐ酒飲んで殴り合ったり、野盗の略奪などとにかく中世時代ならあり得そうなことが盛り沢山に詰まっている。

もちろん僕自身その世界観に詳しい訳じゃないから本当のリアルさは分からないけど、それでもプレイヤーに納得させるようなしっかりとしたリアリティが担保されていて、そこが凄く面白い。

あの時代の絶妙な宗教観や人種同士の軋轢などそういった扱いの難しい部分もリアリティ高めに表現されていて、その辺りの作り込みもかなり興味深かったね。

それゆえの硬派さ渋さもあるけど。

街中の造りもあの当時の人々の暮らしをしっかりと表現しているようで、地味な部分だけど個人的に感動したのはトイレ関連。

街にある家の中や城にトイレが作り込まれているというのはある意味想定の範囲内だけど、隠者のような人物の住居近くにも少し離れた場所にちゃんと処理する場所が設置されていたりするところには細かいこだわりを感じたな。
クッテンバークの雑然とした路地裏の街並みを探索するヘンリー

大都市のゴミゴミとした作り込みに大興奮

あとはロケーションの美しさも凄く刺さった要素だったな。
トロスキー地域の遠方の森が見渡せる高低差のある丘の作り、そしてそこの岩山にそびえる城の荘厳さと絶景さ。
クッテンバーク近郊の雄大に広がる平原とゴミゴミとした大都市のワクワク感。

それぞれの地域にある森の青々とした緑の表現や川の美しさ、逆に淀んでしまった川や池の汚さといった描写も前作よりもパワーアップしていて街道を馬に乗って駆け回っているだけでも何だか得も言われぬ感動に包まれたね。
丘の上にそびえ立つトロスキー城の様子を下から見上げているヘンリー

岩山を上手く利用した城とかテンション上がる

ただ、裏を返せばこのリアリティ高めの中世ヨーロッパ再現シミュレーションのようなゲーム性は刺さる人と刺さらない人が大きく分かれそうな内容ではある。

この辺は前作から進化はしているものの、根幹部分では変わらない印象で爽快さには若干欠けるとは思ったかな。

個人的には凄くのめり込んだけども。

2.戦闘は多少前作より遊びやすく

戦闘に関してはまだまだ特有の難しさ、硬派な渋さは残っているものの、かなり遊びやすくはなっていたように感じたな。

前作同様に相手の部位を狙って戦う独特な戦闘スタイルも健在。

今作でも序盤のヘンリーは諸々の事情もあって貧弱そのもの。
巷にありふれた他のゲーム作品のように大勢を相手どろうものなら囲まれた圧力で一瞬にしてやられてしまう。

一騎当千なんて夢のまた夢。
ある意味では戦場のリアルさを知ることができる。
数は正義。
クッテンバークにある貴族の屋敷の敷地内にて集団で襲い来るならず者たちと対峙するヘンリー

多対一では圧倒的に不利というリアリティ

ただ、多彩な連携技やジャストガードからの反撃、チャージ攻撃が前作よりは優秀だったりはするのでその辺は多少マイルドになった印象。

それでもキチンとした装備とパークによる強化は必須だけど。

もちろん、最終的に装備が整い、スキルレベルやパークが揃ってくるとある程度の人数でもさばけるようにはなってくる。

それでもそこそこの装備の相手4,5人が限界って感じだけど。

個人的には敵の防御の上から攻撃しやすい重武器が使い易かったけど、序盤から連携技が豊富な剣やロングソードの方が有利な場面も多くこの辺は悩み所。

戦闘時のパークとして重宝したのは雄叫びを上げることで自分にバフをかけられるやつだったな。
1,2程度のスキル上昇でも結構馬鹿にならない貴重さなので中盤から終盤にかけてかなり助けられた。

叫ぶ内容が若干場面にそぐわない時があるのが玉に瑕だけど。
シリアスな場面で俺は腹が減っているんだ!と叫んだ時はちょっと笑った。

全体的に前作の戦闘システムが根幹にあるため、爽快さはないものの、駆け引きの面白さや遊び易さは明らかに進化、改善されていて前作序盤で離脱しかけた僕も今作はそこまで引っかかることなく最後まで楽しむことができたね。

あと、個人的に前作で強くなったはずの主人公が弱体化する設定に絶妙な説得力があったのは好きだったな。

3.鍛冶や錬金術、狩猟要素の面白さ

鍛冶や錬金術、そして狩猟といった要素もしっかりと作り込まれているのは本作の大きな魅力の一つだったと思う。

全体的にかなりリアリティが高く、特に錬金術は細かくレシピに沿って作業をする必要があるのは手間も感じるけど実際にこの世界に没入している感が強くて面白い。

例えば鍛冶で剣を作る場合、まずはちゃんとふいごを使いしっかりと素材を熱する所から始まる。

そして熱いうちに金床で叩く。

その際にはきちんと火花が飛ぶように力を調整し、全体が均一になるように叩く必要がある。
時にひっくり返し、時にリズムにのりながらとにかく叩き、冷めたら再び熱する。

とにかく1つの道具を作るのにも割としっかり時間がかかるという手の込みよう。
その分、品質の高い武器が作れた時の喜びはひとしおだし、愛着も湧く。

実際、どんなに通り名のついた装備が手に入っても結局自分で作った高品質の斧を握り続けていたしね。
町中にある鍛冶場の金床を使わせてもらい、斧の刃部分を制作しているヘンリー

金床で金属と向き合うのは結構好きな時間

ちなみに砥石で研ぐという要素もある。

錬金術も似たような感じで、こちらはレシピによって熱する時間や手順もしっかり異なるのでやり方を覚えるまではかなり大変。

もちろんこちらも丹精込めて作った品を実際に戦闘で使ったり、売りさばいたりするのは感慨深くて楽しいんだよね。

ついつい重要な任務をほったらかして没頭してしまう魅力がある。

他のどんなスローライフ作品よりもスローに時間をかけて鍛冶や錬金を楽しめるのは本作の大きな魅力だと思ったね。

とはいえ、どの要素も時間的な渋さ硬派さがあるため、人を選びそうだというのも同時に感じたけどね。

4.ドラマチックすぎる復讐と苦難の物語

個人的に今作最大の魅力はドラマチックにも程があるメインストーリーの物語性にあったといっても過言では無かったね。

とにかく波乱万丈な展開の連続で手に汗握りまくりだった。

冒頭の窮地から始まり、ようやく自体が好転したかと思いきや一転、どん底へと転落する。
そしてそこから這い上がるも・・・といった流れがあまりにも鮮やかでグイグイと引き込まれていったね。

物語の導入としては前作直後から始まる。

スカリッツを焼かれ、復讐を遂げるべく奔走するヘンリーが前作とある密命を帯びたカポン卿とヘンリー一行がトロスキー城へと密書を届けるところが冒頭。

この辺はまさに前作の終わりから引き続きといった感じ。
片田舎のササウを飛び出し、冒険できる喜びについてヘンリーに語るカポン卿

気楽な任務のはずが一転ドラマチックな展開へ

その後は今作でも散々な目にあい疲弊しまくりなヘンリーを操り、難題を一歩一歩攻略していく。

本当にいつ見ても厄介事に巻き込まれている難儀な主人公。

個人的には要所要所で重大な選択を迫られる感じも凄く刺さったな。

自らの目的や主義のために蛮行を行うのか、どちらの側に従うのか、全体像が見えてこない中、制限時間に追われ、難しい選択をする必要のあるヒリヒリ感も物語の深みを数倍に増幅させていたね。
宿敵の1人であるイストヴァン・トートに拷問され、情報を話すかはぐらかすかの難しい選択を迫られているヘンリー

ヒリヒリとした状況下で重大な選択を迫られる

あんまり詳しく書くとネタバレになるから控えるけど、特に好きだったのはイタリア宮での大泥棒のくだりだったな。

痛快な泥棒系アクション映画のような様々な方向からの計画を完遂させようとしていく感じが凄く惹き込まれ面白かった。

登場人物たちもならず者の曲者揃いのせいで物語が紆余曲折ある感じも凄く好きだったな。
乾いた悪魔の配下であるアダーを探しに向かったヘンリーが村人の私刑によって殺される寸前に捨て台詞を吐いている彼に遭遇している場面

問題児だらけのならず者たちとの共闘も魅力

あとは砦での籠城戦とかね。

一応、ヘンリーの物語としてもある程度きっちりと完結するところも個人的には良かったと思う。
ラストの冒険の振り返り演出はめちゃくちゃ好きだったな。

全体的にドラマチックにも程がある物語展開がとにかく刺さりまくりだったね。

5.歩けばぶつかる豊富なサブクエスト

本作の大きな魅力の一つはやはり、歩けば何かしら遭遇する豊富なサブクエストの数々だったと思うね。

全体的な内容も中世ヨーロッパ特有のちょっとダークな出来事や厄介な登場人物が主軸なのもかなり面白かった。

酔って狼に襲われ木に登っていた男を助けたら、飛び降りた拍子に足をくじいて運ぶ羽目になった上、密猟者を倒す羽目になったり。

そうかと思えば知り合いが関係する連続殺人事件を追って行く羽目になったり。

剣術道場を作る為のいざこざに巻き込まれ、骨のピラミッドを造り、小汚い下着を街中に掲げる。

とにかく街で道中で多種多様な厄介事に遭遇し、それを解決していくことになる。
もちろん、それらの出来事は自分に直接かかわりが無ければ無視することもできるし、選択肢によって、穏便に話合いで解決することも暴力に訴えることもできる。
クッテンバークの剣術道場に関するサブクエストの流れで試合をする羽目になったメンハルトの様子を眺めているヘンリー

様々な角度の豊富なサブクエストが冒険を彩る

この密度の高さ、中世ヨーロッパの生活感が伝わってくる感じ、探索の醍醐味は凄く面白かったね。

地味だけどやはり感動したのはファストトラベルの最中にも様々なイベントに多数遭遇するところ。

シンプルに野盗に襲われるようなものや、怪しげな商人との遭遇。
そしてそこから発展するようなサブクエストなんかも発生するのが奥行を感じられて凄く楽しかった。

印象的だったのは人質生活から脱走した貴族を助けたら、後々別の場所で偶然遭遇し、あの時のことを感謝されたイベント。

何というか実際にこの世界観に干渉している感じが凄く好きだったな。

あとは何と言っても頭に矢が刺さったまま生活している男アローヘッド関連。
第一印象のインパクトもさることながら、その後のエピソードの無常さも含めてかなり記憶に残る内容だったね。
ファストトラベルの道中で遭遇した、頭に矢が刺さったまま暮らす男カレル・アローヘッドに遭遇し、事情をたずねるヘンリー

ファストトラベルで濃い人物と遭遇したりする

それとサブクエストとは少しズレるけど、ダイス遊びのミニゲームも運と戦略性があって結構面白かった。

冒険の最中で手に入る様々なイカサマサイコロを手に入れて盤面を操作できるのも、バッジと呼ばれる追加要素で駆け引きに少し幅が出る感じも凄く楽しかったな。

ついつい新しい街や村を発見するとダイス場へと足を運んでしまったよね。

全体的にサブクエストやミニゲームにしっかりとしたボリュームがあってメチャクチャ楽しめた。

6.その他システムやバグに関して

ロードは全体的にかなり長め。

ファストトラベル自体は移動演出が入る程度なのでそれほど気にならなかったけど、タイトル画面からの開始時やリトライ時のロードがとにかく長く、10秒以上かかることが多い。

ゲーム性の渋さゆえ、死亡回数が増えたり、失敗からのリトライの際に毎回この長尺ロードが入るのは正直気にはなる。

手動セーブにアイテムが必要なことも考えると多少あえてやっている部分もあるんだろうけど、ゲームとして凄く面白かっただけにここの作りだけは勿体無く感じてしまったな。

バグに関してはこの手のオープンワールドにしては頑張ってはいると思ったけど、それでも多め。

進行不能レベルのものには出会わなかったけど、襲われていた人を助けたら何故か殺人者扱いを受けたり、闘技大会で相手選手がエリア内に出現しなくなったり、遠景がやたらチラついたり、何故かマップのマーカーを置けなくなったり。

細々と気になるバグには遭遇した。

この辺りも折角の面白さに若干水を差してしまっていたのが少し残念ではあったかな。

今後のアップデートで改善されていくことには期待かな。

ここが良かった!

・ドラマチックなメインストーリー

・サブクエストの豊富さ

・リアリティ高めの中世表現

ここが気になる!

・挙動やシステム面の不具合

・多少のバグ

・硬派なゲームバランスやシステム面

・それぞれの商人の所持金額の少なさ

総評

とにかくメインストーリーのドラマチックさに終始惹き込まれたな。

最悪の状況から始まり、事態が好転し始めたと思った矢先に悪化、地道に歩みを進め再び好転し始めたかと思ったらまたどん底へ。

この繰り返しが非常にヒリヒリとした面白さでグイグイとのめり込んでしまったね。

全体的に戦闘やゲームシステムも前作よりは多少遊びやすくなって快適性は増した。
それでも大分渋めなゲームバランスは健在だし細々したバグには遭遇したけども。

あと、探索の楽しさが半端じゃなかったのも本作の大きな魅力だったな。

歩けば何かしらのサブクエストに遭遇するし、何よりファストトラベルの最中にイベントに遭遇し、そのまま別のクエストが発生するのにはめちゃくちゃワクワクしたね。

一応、物語としては前作のラストよりもきっちりとヘンリーの旅の終わりを見せてはいるものの、いくつか気になる要素もあり、予告されているDLCもあるのでその辺がどう描かれるのかはまだまだ楽しみだね。

そんな、硬派な遊び心地とヒリヒリするドラマチックな物語が魅力なリアル寄り中世ヨーロッパゲーム。

気になった方はぜひやってみて欲しい。

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