[Vertigo2 感想.評価]多種多様な異星生物のユニークさと思惑の交錯する物語が面白い[VR]
どんなゲームか
前作にてジェントルハンドの妨害によって故郷の惑星に帰ることが出来なかった主人公のソニア。その際に重症を負ってしまったソニアはブライアン博士の元で治療を施されていた。
八ヶ月後。
目覚めたソニアは故郷へ帰るための手助けをしてくれるというブライアン博士と協力関係を築き施設の深部にあるというリアクターコアの元へと向かうことになるが・・・。
といった導入のSFVRシューティング。
作品情報
2023年3月31日発売。開発元はZach Tsiakalis-Brown対応プラットフォームはPSVR2、各種PCVR等。
価格は4620円
多種多様な異星人や異星生物が登場するゲーム性
SFチックな装備を駆使したシューティング
広大な宇宙にまつわる陰謀が交錯するストーリー
クセのある登場人物たち
隠し武器やVR要素を活かした細かなギミックも多数登場
クリア後のニューゲーム+とキャラチェンジ要素
といった特徴がある。
PSstoreページはこちら
プレイ環境と状況
PSVR2版をプレイ。一通りメインストーリーをクリアし、隠し武器や武器強化、百科事典などの収集要素も全てコンプリートし、トロフィーも9割近く手に入れた状態での感想、評価。
ちなみに前作は未プレイなので繋がりや事前知識が薄い事は予め断っておく。
X(旧Twitter)でのプレイ当時の僕の感想。
昨日から #Vertigo2 始めた
— ゲームと漫画を摂取して生きている人 (@gemaiki_aruji) February 10, 2024
前作をやってないけど評判良いらしいのでプレイ
不気味な異星人が多くて怖面白い
手のひら顔面化け物とか
銃持ったソーセージが襲ってきたり
特にキューブ顔面化け物が転がってきた時は血の気が引いた
全体的にきな臭い連中が多くて物語の終着点がどうなるのかも楽しみ pic.twitter.com/g9iWEIcksi
昨日の #Vertigo2
— ゲームと漫画を摂取して生きている人 (@gemaiki_aruji) February 12, 2024
メインストーリークリア
一手間かけたエンディングの方が切ない結末
もう一方の分岐も見たけどそっちの方がソニアにとってはグッドエンド感あったな
調べてみたら手に入れていない隠し武器とかもあるらしいし、ロボット抗争の逆サイドも気になるからもう少し色々やってみようかな pic.twitter.com/5KGsy3Djwh
要素毎の感想と評価
1.不気味な存在感を放つ異星生物たち
何よりも面白かったのが多種多様かつ不気味な異星人、異星生物の存在だったな。世界観的に様々な異星生物がワームホールを通って迷い込んでくるというバックボーンがあるため探索中には驚くような不気味で不思議な異星人と多数出くわす事になる。
例えば人類同様の二足歩行でありながら頭の部分が手になっている異星人であったり、雪だるまの様なポップな見た目だけどよく見ると蜘蛛の様な顔面をしていたり、明らかに見た目がデカイソーセージなのに銃とジャケットで武装している生命体などなど様々。
人類サイドが日常的に元々のデザインについて知っているものを絶妙に違和感を覚える形で異星人、生物としてデザインしているのがギャップもあってより不気味さを感じさせていたね。
特に衝撃的だったのは四角い箱状に顔とおしりだけが付いているだけの異星人。
部屋の中を探索しようとして足元に転がる邪魔な箱をどけようと目を移したら顔があって心底びっくりした。
ふと目線を向けた時に心底びっくりしたね
もちろん、単純に不気味なだけでなく樹液で形成された可愛らしい生物やおしりのジェット噴射で飛ぶ無害な鳥の様な生物など妙に可愛らしい生物もいたりしてバラエティに富んでいる。
この緩急がまた恐ろしかったり。
他の不気味な生物に比べて可愛らしくて和んだ
一応、設定的に異星人以外にも多数のロボットも登場。 こちらも異星人に負けず劣らず種類が豊富。
シンプルな警備ロボットからちょっとした指揮官個体、ケンタウロスと呼ばれる最強格のロボットまで幅広い。
中でも中盤から終盤にかけて登場するステルスロボがメチャクチャ強い。 結構な至近距離に接近されるまで存在が分からないのが恐怖過ぎる。
個人的にはもう少し遠目で分かる景色の歪みとかがあった方が良かったのかとは思う。
このロボット群を含め全体的に登場する敵のデザイン性や発想力のユニークさには毎回度肝を抜かれて凄く楽しかったね。
2.様々な武器を使ってのシューティング
基本的な戦闘はSFチックな銃を使ってのシューティング。所々ではグレネードを投げたりもするけどベースは銃を使って迫りくる生物や異星人、ロボットを蹴散らしていく。
武器種は結構豊富でシンプルなハンドガンの様なものからショットガン、サブマシンガンなど様々。
どれも基本はSFチックなエネルギー弾で戦う上、デザインも独特で扱っていて面白い。
戦闘難易度が高く気が抜けてない瞬間が多い
物語の展開上、巨大魚のなかを探索することになるんだけどそこに生息する寄生虫の一種みたいなものを腕に装着して武器にする。
これには思わず声が出た。
不気味な見た目と気持ちの悪い効果音のくせに凄く強いし使い勝手も良いから使用頻度の高い相棒になるというのが結構面白い。
あとはサブマシンガンのつまみで弱攻撃連射と強攻撃を切り替えられるのとかも面白かったな。
ハンドガンも普通の弾じゃなくてビンに入った液体をマガジンとして交換するっていう設定も良かったと思う。
他にも道中の分岐によって手に入る武器が微妙に違ったり隠し武器もあったりと様々で色々と武器を試してみるのは楽しい。
特に設定上登場するシンプルなAKみたいな銃は使い勝手が良かったな。 分岐のどちらでも最後に手に入る近接武器は見た目がカッコ良かったし。
戦闘での使い勝手は個人的にイマイチだったけど。
隠し武器のフィンガーガンは自分の手が魔改造され実際に指で弾が撃てるようになったのにはかなり衝撃的で面白かったな。
フィンガーガンはリロードも独特で面白い
シンプルに動作がカッコイイのと戦闘において有利になるので覚えておいて損はない仕様。
ちなみにボス戦を含め戦闘は難しめ。
デフォルトの普通の難易度ですら要所のボス戦では苦戦した。
特に分岐部分の最後に登場するボスはどちらも強敵だった。 グロント戦も将軍戦も結構な回数負けた苦い思い出。
あとラスボスも強い。 設定的にも見た目的にも不気味だし。
全体的にシューティングとしてもキチンと楽しめるように色んな武器種や隠し武器の要素なんかの遊び心もあったりして遊び易さはともかく個人的には満足度は高めだったかな。
3.広大な宇宙を巡る思惑が交錯する物語
ストーリーは宇宙規模という事もありスケール感がかなり大きく、それぞれの登場人物や所属する勢力の思惑が交錯し最後までどうなるか分からない楽しさがあったね。物語のベースとしてはこの地球の人類では無い異星人主人公のソニアが故郷に帰るためにブライアン博士の手を借りながらリアクターコアと呼ばれる場所を目指すという流れ。
ただ、序盤の段階からソニアを助けてくれたブライアンには何か裏を感じさせるような発言が他のキャラから匂わされたり、冒頭に登場するナニとエンリケの会話も意味深であったり、前作でソニアが重症を負う羽目になった元凶のジェントルハンドがソニアに有利な情報を持ってきたりとそれぞれの思惑にソニアは終始振り回されていく形になる。
この誰を信じればいいのか、自分にとっての味方と敵は誰なのかっていう緊張感、サスペンス感が物語をより一層面白くしていたね。
故郷に帰すと語るブライアン。真意は一体
片腕が分離している上、もう片方が触手のようになっているエンリケ。 超能力を駆使し何故か地下でボート屋を営むナニ。 エンリケに敵対する頭が逆ピラミッドになっているカウボーイ姿の指名手配犯のカウボイ。
個人的に性格やバックボーンはともかくナニはインパクトが強くて好き。
ハートフルーツのくだり前後の喋り方のユニークさが個人的にツボだった。
ナニは全体的に個性的で良いキャラしていたな
とある章ではロボット抗争のどちら側に付くかという選択を迫られる。
ここの展開はそれぞれの勢力のバックボーンを含めて面白かったな。
他にもエンディングも分岐がある。 こちらは特定の章でとある隠し武器を持っているかどうかで分岐する。
全体的に展開や演出、それぞれの思惑等を含め衝撃的なものが多くて終始驚きっぱなしで凄く面白かったな。
4.百科事典の内容も読んでいて面白い
地味な部分ではあるけど個人的にかなり面白さを感じたのはプレイの進行に応じて増えていく百科事典の内容。それぞれの異星人や生物、それらが暮らす惑星についてなどのちょっとした解説が書かれているんだけど意味不明で不気味な姿の異星生物に対してもキチンと生態系やバックボーンが用意されていて読んでいて凄く面白い。
確認するのが楽しくてボス戦終わって手に入る度にイベント進行そっちのけで読みふけってしまった程。
上でも少し触れた箱状の生物にもしっかりと生態系があるのとか面白い。
異星人毎にしっかり解説も書かれていて面白い
個人的にはジョージェフの説明文は色々と考察する余地というか宇宙の謎を感じさせられる内容で好きだったな。
見た目的にジーンズと靴を履いているだけでも衝撃的なのに、これが皮膚っていうのが意味の分からない生態系で凄く好き。
他にも惑星毎の環境の違いによる生態系、生物の性質の違いなんかもしっかりと設定されていて読むのが楽しかったね。
5.VRを活かした体験の数々と隠し要素
VRとしてのギミックや隠し武器を含めた細々とした要素が豊富なのも本作の面白いところだったな。道中で落ちているスマホではインカメラで自撮りが出来たり、ボタン切り替えでアウトカメラにも出来たり。
ボートに乗って大海原へと旅立ったり。
もっと細かいギミックでいうとPC画面をマウスを使って操作出来たり、トイレの乾燥機で手を乾かす真似が出来たりと本当に細かい。
他にも作業帽やロボットの顔面パーツを装着する事で先に進めるようになったりする場面もあったりとVRゲームというものの没入感への拘りを感じさせる場面が随所に散りばめられている。
また単純にVRならではの恐怖の表現も凝っていて、水中で一方的に襲われる恐怖や巨大生物への恐怖、故郷に帰ったと見せかけて実は・・・な展開など様々な角度でプレイヤーを恐怖へと陥れてくる。
特に水中での恐怖は今まで遊んだVR作品の中でも群を抜いて恐ろしかったな。
終盤、陸地が見えない程に海が広がる惑星にいきなり放り出され、足元に巨大な蛇の様な怪物が見えた時は思考が完全に停止したね。
突如海のど真ん中に落とされて思考が停止した
あとは細々した隠し要素も面白い。
上でも触れた様にフィンガーガンはユニークだし、撃った場所にポータルを開くあの銃だったり、1作目のプロタイプの銃だったりと隠し武器は種類も豊富。
そしてそれらが手に入る場所も妙に複雑な隠し場所だったり、何か別の事件や要素を匂わせるような所に用意されていたりところも中々に面白い。
全体的にこういった細かい作りこみも非常に凝っていて小ネタも豊富でめちゃくちゃ楽しかったね。
6.ニューゲーム+とキャラ変更の要素
クリア後に開放されるニューゲーム+やキャラ変更の要素も少し遊んだので軽く触れておく。まず、一度ゲームをクリアすることでこのニューゲーム+とキャラ変更の要素が解放。
ニューゲーム+では全ての章で取得武器が解放され、敵が硬くなる、そしてとある最強隠し武器の弾薬も自動生成されるようになる。
収集物を集める際には全武器を最初から持っているから多少楽にはなるけど、同時に敵も硬くなっているためそこまで強くメリットを感じる事も無かったかな。
敵が硬くなる要素ははたして必要だったのだろうかとは思わなくもない。
個人的に面白さを感じたのはキャラ変更の要素。
元々の主人公のソニアの他にブライアン博士やナニ、将校13などにキャラ変更出来る。
それぞれ微妙に能力が異なっており、特にナニと将校13は出来る事が結構変化する。
試しに一周程ナニを使ってみたけど手から魔法弾を撃てるようになるのは面白かったな。 追尾性能もまあまあ高いから使い勝手としても悪くない。
あと地味にスマホカメラで自撮りする時にも反映されるのが楽しい。 ふざけて博士との2ショットとか撮って遊んでみたりした。
地味にヘルメットとかの装備が反映されるのも楽しい。
憧れのナニになれて自撮りも出来てニッコリ
クリア後の説明文ではそれぞれの視点での物語が、みたいな書かれ方だったから少し期待したけど、特に会話が変化したりもせず、なんなら会話で普通にソニア呼ばわりされる。
とはいえ、こういうゲームには珍しく、こういうやり込みやネタ要素をしっかりと用意してくれているのは素直に嬉しかったね。
7.その他システムやバグに関して
ロードは全体的に長め。 5秒から10秒くらいはどの場面においてもかかる印象。全体的に高画質なゲーム性じゃないからそこは微妙に引っかかったな。
あと特定の場面だけではあるけど処理落ちも看過出来ないレベル。 終盤の大量の敵が出てくるとある場面はかなり辛かった。
トロフィー関連も微妙に遊びにくい仕様。
特に新しいセーブデータで始めてノーデス、武器強化無しのトロフィーはそもそも強化の設定のリセット方法が分からず、ゲームの起動画面からはどうすることも出来ない。
一応試しにセーブデータのバックアップを取った上でデータを消して始めてみたら武器の無改造クリアトロフィー自体は取得出来ることを確認。
ちなみに難易度は簡単でも大丈夫だった。
ただノーデストロフィーはイベントでの死亡もアウトだし、死んだ後に少し前のチェックポイントからやり直してもダメっぽい。
その辺の仕様が分かりづらいのはかなり難点。 せめてカウントがどこかに表示されるとかはして欲しかった気はする。
一周してみないと条件を満たせているかどうかが分からないのは大分不便だった。
バグに関してはかなり多岐にわたる上に頻発。
特にチェックポイント読み込んだり、章選択をすると装備が無くなったり戻ったり、敵が消えたり、エレベーターの床をすり抜けるようになったり、進行不能になったり。
これは中々に遊び辛かった。
一応ゲームを起動し直すと正常に戻る。
普通にプレイしている初回はあんまりバグに引っかからなかったんだけど収集物を集めている時は章からスタートやチェックポイント読み込みを多用するため頻発してかなり面倒だった。
特に隠し武器収集の都合上、4章からとあるアイテムを持って終盤を迎えないといけないのにアイテム消失が発生することがあってかなり辛かった。
あとバグじゃないけど、個人的に引っかかった要素として日本語字幕はOptionのミュージックにあるキャプションをオンにする必要がある。
何故か初期状態ではオフになっているので注意。
それと14章のロボット製造ラインのくだりでロボットのパーツを装備する必要がある場面も分かりにくく、説明が欲しかった部分ではあったな。
ここも引っかかる人がいるかもしれないので軽く触れておくと、ロボットがライン上を運搬されている手前右側にあるスクラップにされているロボット近くの仮面の様なアイテムを顔に装備すると製造ラインに乗っても死ななくなる。
ここはせめて異常検知とかで死ぬような仕様にして何が原因で進めなくなっているのか説明が出て欲しかったところだったかな。
ここが良かった!
・多種多様な異星人の存在・展開や演出の衝撃度の高さ
・細かいギミックや要素へのこだわりも凄い
ここが気になる!
・ロードの長さとバグ等の挙動の不安定さ・グロい場面の多さは人を選びそう
・所々進行が分かりにくい場面もある
総評
世界観設定の面白さ、異星人、異星生物の多種多様なデザイン性やしっかりと用意されたバックボーン、広大な宇宙を巡る登場人物同士の思惑が交錯する物語、様々な武器と隠し要素。この辺の出来は近年遊んだVR作品の中でも群を抜いて面白かったかもしれないね。
シンプルに前作も遊んでみたくなったし、まだまだこの世界観での続編もやってみたくなった。
それ故に大量のバグや進行上で微妙に説明不足な箇所が多かったり、挙動が不安定だったりする所が本当に勿体ない。
そもそもがほとんど個人制作に近い開発環境だから仕方ないんだろうけど、この辺はもう少し頑張って欲しかったなーとは正直思った。
とはいえ内容が凄く面白かったのは事実なのでいち早いバグの修正には期待したいし、なんなら次回作とかも今から楽しみだね。
そんな、多種多様な異星生物のユニークさと思惑の交錯する物語が楽しいSFVRシューティング。
気になった方はぜひやってみて欲しい。
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